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Life Career Interview 03|一度きりの人生、やりたいことも知らない世界への挑戦も全部実現したい!

今回は、外資系生命保険会社で活躍する、池田朋奏さんのインタビューをご紹介します。

決まった仕事しかできなかった販売職から、大手外資系生命保険の営業職へ転身。転職した理由から、成果が求められる環境で成功する秘訣など、20代のキャリアステップの決断と新しい環境で成功する方法を教えていただきました。

池田 朋奏(いけだ ほのか)さん | 大手外資系生命保険 営業

地元の短期大学を卒業後、東京に上京。2013年に大手菓子メーカーの販売職として新卒入社。2年半百貨店の販売として、お客様の接客や売上向上に貢献。その後、未経験ではあるものの初めての営業にチャレンジするために大手外資系生命保険に転職。初めての営業に愚直に取り組んだことでエースとして活躍しながら、現在はメンバーの教育にも挑戦中。

一度きりの人生だから、知らない世界をみたいと思った

ーーキャリアのスタートを考えた、短大時代の就職活動について教えてください

池田さん:短大まで秋田で育ちました。でも、就職をするとしたら「秋田を出て東京で就職をする」と決めていました。それは、知らない世界が東京にあると思っていたし、自分の可能性を広げたかったからです。

秋田生まれ秋田育ちだから、家族も友人もみんな秋田。でも、もっと知らない広い世界をみたい、そう思ったら迷うことはありませんでした。

短大時代は栄養学科で、実習に入るとずっと同じ作業の繰り返し。でも、それが私の肌に合わないことはわかっていたので、それ以外の道を探していたところ、学生時代にいくつも掛け持ちしていた接客業のアルバイトが楽しかったことを思い出して、最終的には関東の有名なお菓子メーカーの販売職に決めました。

父親は、私が地元で就職することをずっと望んでいましたが、「無名の短大から、関東で有名な企業に就職するのは素晴らしい」と喜び、応援してくれました。

ーー望んでチャレンジした東京での社会人生活。どんな日々を過ごしましたか?

池田さん:初めての社会人生活は、百貨店のデパ地下からスタート。世の中が賑わっているクリスマス、大晦日、年末年始などのイベントの時期に、私たちの仕事は繁忙期。家族や友人と過ごすことを大切にしていた私にとって、そうした時間が持てないことが寂しかったです。今思うと甘いかもしれないですが、当時はそんな気持ちを抱いていました。

繁忙期には日付が変わるまで働き、また数時間もしないうちにお客様がいらっしゃる時間に。休む暇もなくお店に出勤しなければならず、気づけば節目なく働いていました。

でも、この長時間勤務以上に衝撃を受けたことは、「出る杭は打たれる」という事実。決まった業務だけを、決まった時間の中でおこなうことを求められ、お客様のために接客を工夫したり、売上を上げるためのアイデアを出して実践する、といった考えはまったく受け入れてもらえませんでした。

同じ百貨店内の他店で働いている同世代は、『お客様のために』『売上を上げるために』アイデアをどんどん出して実践していると聞いていたので、目の前の仕事だけを毎日繰り返していることに焦りを感じずにはいられませんでした

ーー理想と現実のギャップを、どう解消し、仕事に向き合っていったのですか?

池田さん:心の中で思い描いていた『理想の自分』は、『目標を立て、それを実現するために試行錯誤しながらも結果を出し続ける社会人』。誰かに評価をされたり、賞賛されたりすることを望んでいたわけではありませんが、決められたことはきっちりこなしながらも、自分から主体的に改善行動をして結果を出していきたい、そんな気持ちが沸々と込み上げてきました。

会社から求められてはいないけれど、それでも「自分の力を試したい」と思い、いろいろなアイディアを試してみました。

新商品が出たら、百貨店にいるスイーツコンシェルジュの方に紹介に行く。新商品の魅力が伝わるよう工夫して広告をつくる、など、とにかく思い立ったらすぐに試すように。

就職して2年半がたったころ、「もっとアクティブに仕事をしていきたい」と思うようになり、転職を考え始めました。

上司に相談すると「5年目になったときに店長になってもらいたいから、もっと頑張ってほしい。残り2年半我慢できない?」と。

店長という責任ある役職にチャレンジできるチャンスがあることはすごく嬉しかったのですが、今と同じ仕事をあと2年半も続けることがどうしても想像できなかった

ここまで育てていただいたことに感謝しながらも、「もっと広い世界をみたい」その一心で次のステージに進むことを決断しました。

ーー主体的に動ける環境を求めて、どんな転職活動をされたんですか?

池田さん:いざ転職活動をしてみると、なぜか劣等感を感じました。転職フェアに参加して、企業の人事の方にたくさん声をかけてもらったものの、やりたいことが漠然としすぎて、どんな話をきいてもピンと来なかったからです。

「私、何をやってきたんだろう……」と、意気消沈し会場をあとにしました。そのとき、1人のビジネスマン風の男性に声をかけられたんです。

それが、今の会社の直属のマネージャーとの出会いだったんですよ。

保険会社の人間だと自己紹介され、「就職説明会があるので、よかったら来てみないか」とのことでした。

そのとき、ふと父親の話を思い出しました。私の父親は地元の銀行で働いていて、保険業界の厳しさを話してくれたことがあったからです。

だけど、やりたいこと・やりたくないことの軸も定まっていなかったので、視野をひろげるためにも一度話を聞いてみようと思い、説明会に行くことにしました。

今思い返すと、本当に軽いノリだったと思います。(笑)

ーー実際に参加して、心境にどんな変化がありましたか?

池田さん:説明会当日、会場に着くと、なんと私1人きり!正直緊張しました。

オフィスに案内され、ビジネスマンやビジネスウーマンが活発に働く姿を横目に、「こんなにみんなイキイキと働いて、保険業界って思っていたイメージと全然違う!」と、そのギャップにびっくりしながらも、ワクワクしたのを覚えています。

そのあと、支社長の方とお話をする機会があり、今まで知らなかった世の中のお金の流れ、営業という仕事のこと、そして保険が人々に必要な理由を分かりやすく説明してくださいました。

一番印象に残っているのは、お金でも保険でもなく、言葉の選択の仕方次第で相手の理解が変わる、ということでした。販売職の仕事をしていたことを伝えたとき、「お客様にこうやって伝え方を変えるだけで、結果も変わってくるよ」とアドバイスをいただいたんです。

今まで、こうした体系立てた理論に触れた経験がなく、目からうろこが落ちるようなおもしろい話に、すぐにでも実践してみたくなったんです。

そこで翌日、百貨店のデパ地下の現場で実践してみました。人気の売れすじ商品で試してみても、成果として判断できないと思ったので、百貨店のカード登録の促進を試してみることにしました。

結果、何度も繰り返しながら数を重ねる中で、登録してもらえることができたんです!それも1人ではなく何人も。

教えてもらったことの実践が、成果につながったことが面白くて仕方ありませんでした。

ーーこの経験から、やりたいことが見つかってきたのですか?

池田さん:またマネージャーとお会いすることになり、実践の成果を報告しました。(笑)そうするとまた新しいことを教えてもらうようになり、どんどん「営業がおもしろい」と思うようになりました。

そしてマネージャーから聞く、保険業界の必要性がだんだんと理解できるようになりました。

以前は、父親の話を鵜呑みにして勝手にイメージをしていましたが、自分が直接話しを聞いて理解した保険業界はまったく異なるものでした。

むしろ、今まで知らなかった保険の知識に触れたことで、もっと多くの方にこの知識を知ってもらいたい、知らないことはもったいないと感じたのが正直なところです。

保険の知識って調べれば分かることなのですが、なかなか積極的に調べたりしないですよね。実際に私もそうでしたし、周囲の友人も同じでした。

だから、「自分が伝道師になって伝え、ひとりでも多くの方の将来への不安を解消したい」、とやりたいことが明確になっていったんです。

ブランドがある商品の販売職だと、私じゃなくてもお客様に買っていただくことはできます。しかし、保険のような知識がないと伝えられない商品を提供することは、知っている人にしかできない限られた仕事だと思うと、私にできる・できない、向いている・向いていないなどは置いておいて、単純にやりたいことになっていったのかもしれません。

そんな気持ちになったタイミングで、両親に転職の話をするために実家に帰省しました。でも、父親は喜ぶどころか大反対。保険会社に転職することを許してもらえませんでした。

そんな父親の姿をみていると、保険の仕事を選択することが罪を犯すような感覚になってしまい、転職は辞めた方がいいんじゃなか、せっかくやりことが見つかったと思ったところでしたが、また心境が変わってしまいました。

ーー転職をやめようと心境が変わるなかで、どう整理をしていったのですか?

池田さん:東京に戻り、マネージャーに転職をやめようと思っていると正直に伝えました。実家で起こったことも、私の気持ちが揺らいだことも包み隠さず。

すると、マネージャーは冷静な態度で、「池田さんのやりたいことが実現できるなら、今から僕が秋田にいって、お父さんに説明してくるよ」と、一言。

親子でも、友人でもない私に、そこまでのことをしようとしてくれる人に今まで出会ったことがありませんでした。

両親だって、私のために助言してくれているのは当然理解していたので、ないがしろにはできませんでしたが、私の意見に寄り添い、応援してくれる人がいると分かったとき、こういう人のために頑張ってみる選択をしよう、と思いました。

誰かの意見に左右されながら人生を歩んでいくよりも、私らしくいられるのかもしれない、どんな苦しいことがあっても乗り越えてみせる、と思えたことで気持ちの整理がついたんです。

その結果、今の会社への転職を決めました。

やりたいことを実現するためには、他の人がやらないことをとことんやり続けること

池田さん:転職をしてみて分かったことは、まわりで働く先輩も同期も、みんな私より年齢も経験も実績も、すべてを上回っている、ということでした。私には勝るものがないから、マネージャーにすがってでも多くのことを吸収して身に付けていかなければいけない、と入社早々にちょっとした劣等感を感じることになりました。

1年目は、教えていただいたことを一つ一つ真似て、実践して、成果が出るまでやり続ける毎日でした。会社から与えられた目標が最低限できなければ固定給からフルコミッションに変更されるということもあって危機感しかなかったです。

中途入社をした1年目の社員が参加するルーキーコンベンションという表彰制度があります。会社が定めた高い目標を達成した上位30%の社員だけが受賞できるもので、1500名ほどいるなかで、一握りの社員しか手に入れることができません。

1年目は、このルーキーコンベンションを受賞するために無我夢中で仕事に集中し、結果を出すことができました。授賞式には母親にも参加してもらい、私の仕事で頑張った成果を見てもらうことができました。その余韻を父親に話してくれたようで、父親の会社や業界に対するイメージが変わってきたことを母親を通してきくことができました。

本当に嬉しかったです。

2年目はルーキーコンベンションから社長杯にグレードアップします。自分が受賞した姿を家族にみてもらいたい、と思って大会に参加し努力しつづけた結果、1年後に受賞することができました。母親をハワイに招待することができ、仕事を通して親孝行することができています。

なにより、仕事で秋田に帰省する機会が増えました。前職で働いていたころは年に1回しか会えなかったところが、3ヶ月に1回は会えるような環境になったため、父親とは一時的に疎遠になっていたものの、それを機に父親とは元のような仲のいい関係に戻っていくことができました。

ーー経験も実績もないなかで、仕事で成果を出したポイントは何ですか?

 池田さん:営業経験も社会人経験も実績も人脈もなかった私がこうして成果を残すことができたのは、教えていただいたことを徹底して実行し、成果が出るまで諦めずにやり続けたから、やると決めたことは最後までやり続けたからだと言い切れます。逆を言えば、成果を出している人を真似て、自分のものになるまで信じていればおのずと成果につながっていくということです。

また、自分に自信がないため、自信をつけるために、お手本にしている先輩が着ているファッションから、習い事から、薦めてもらったことはすぐに行動にうつしたこともいい結果を生んだのかなと思います。

人から薦めてもらってもすぐに行動にうつせないひとって多いと思いますが、私はその日のうちに行動するスピードは誰にも負けません。そこが分かれ目だと思っています。

例えば、転職したばかりのころは格好いいスーツを持っていませんでした。それが嫌で、お手本になる先輩がいたら、どこのお店で買っているのか聞いて即日購入することもありました。

そうすると、「あの先輩と同じスーツを着ている今日の私だったら、いける気がする」と自然と自信がついたり、「今日のスカート丈がジャケットにあっていない」と指摘されたら、「どこを改善したらいいですか?」と質問して修正点を確認し、次回からその組み合わせは選択しないように、自分に磨きをかけて自信につなげています。

ときには、ゴルフを薦めてもらうこともありました。そのまま即日購入して打ちっぱなしに出かけてみて、何が自分にとってプラスになっているのか分析してみました。
薦められたことで未経験のことは何でもやってみるようにしています。

その結果、先輩から沢山の情報を得ることができたり、新しい人脈ができたり、仕事上のノウハウを教えてもらえたり、すべて仕事に役立っています。

ーー自分らしく働くための、営業スタイルはありますか?

池田さん:私は保険の営業がしたかったわけではなく、もっと多くの人に保険の情報を知ってほしいと思ってこの業界に飛び込んでいます。いままで自分が知らなかったものを知り、ものの見方が変わり、保険の必要性を理解できたように、わかりやすく伝えていきたいと思っています。

だから、私がどういう知識を身につけたのか、保険の必要性をどう理解したのか、自分に起きた出来事を自分の言葉で説明をした結果、伝えた相手にも私が最初に衝撃を受けたときのように、保険の理解を深めてもらえたんです。

営業というと、お客様に商品の概要やメリットを説明し、提案し、最後は購入してもらえるようにクロージングするという、一見大変な仕事だと思われがちです。

ですが、私はお客様の課題や知らないことを把握したら、それを解決するために必要な情報を提供したり、そもそも転職した動機から、今の仕事がやりたいと思った経緯のお話しします。

自分の経験を伝えることで共感してもらえる、そんなスタイルを大切にしています。
営業をしているというよりも、人生の転機を話している、というのが正しいかもしれません。

20代後半のキャリアも、思い描くままに

ーー今後の目標はなんですか?

池田さん:この4月で入社して4年目。ここまで営業という仕事を味わい、営業の苦しさや苦しさを乗り越えた先にある喜びを経験しました。

正直この3年は自分のことばかりが優先して、周りのことまで気にするほど余裕はありませんでした。しかし、周りの人に自分の言葉で学んだことをアウトプットすることでさらに成長ができるんじゃないかと思うようになりました。

人から教えていただいたことから、自分がどうそれを実行して成功したのか。私の分身というと大げさかもしれませんが、自分以外の誰かが成果を出すように人を育ててきたい、という気持ちがあります。

新しく入社してくる中途社員のなかには、私より年上の方も当然いらっしゃいます。ストレートに伝えたら相手のプライドを傷つけてしまうかもしれないので、どういう言葉で伝えたら本質を理解してもらえるのか、相手から信頼してもらえるのか、相手を尊重しながら、相手の人生に寄り添いながら、この仕事のやり方を伝えていくのか、接し方や伝え方をまさに今、試行錯誤中です。

今描いているキャリアは、教育をするトレーナー職にチャレンジしてみることです。今までの成果を認められてトレーナーになる資格は持っているので、チャレンジしてみて、私の新しい可能性を見出したいと思っています。

ーー販売職時代と違って、今の仕事だから得られたことは何ですか?

池田さん:販売職時代と今とを比べると、断然今のほうが楽しいです。仕事で得られる成長実感や達成感、上司に喜んでもらえることなど、こうした充実感があります

それに、高価なものが欲しいわけではありませんが、欲しいものを迷わず買うことができるだけの土台はつくれました。経済面で自立できたこともキャリアにとってのプラスだと感じています。

それに、この仕事をしたことでご縁がつながった方も大勢います。販売職のままだったら私のことを覚えてくださる方は、おそらく少なかっ多と思いますが、今の仕事では日々人脈が広がります。

120%の力を出してやってきたからこそ、今楽しく、充実感を感じながら働くことができています

このことは、今後も忘れないようにしたいです。

ーーライフイベントについて、今考えていることはありますか?

池田さん:「いつまでに結婚したい」「出産したい」とは決めていませんが、いずれは結婚も出産もしたいですね。今ちょうど、ライフキャリアについて考えはじめるようになったところです。

ただ、どんなライフキャリアを歩むかは誰かを見習ってというよりも、「自分の思い描くものを実現していきたい」と漠然と考えています。自分の人生をどう歩んでいきたいのか、もう少しじっくり考えていきたいです。

編集部より

いかがでしたでしょうか。

やりたいことを見つけるときや決断をするとき、相談相手を求める人は多いと思います。しかし、相談した誰かの話を鵜呑みにして判断せず、自分の耳で直接聞いて、実践して、「これでいく!」と思ってこそ、やりたいことが見つかるものだと思います。

イメージだけで「やりたくない」「大変そう」と決めてしまうことも多いかもしれません。ですが、自分の人生を自分の足で歩むためには、時間と手間はかかるけれども、一度自分で動いてみないことには、本質的なことは理解できないものなのかもしれませんね。

また、人から薦められた仕事の仕方、習慣などは即座に真似をするスピードも、人の成長を左右するポイントになっているという話は納得するものがありますよね。

やりたいことや自分に向いていることを探すことは簡単なことではありませんが、一歩前に踏み出してみないことには出会えない世界があることは確かだと思います。

今、頭のイメージで「難しそう」「大変そう」と思って足踏みしている人は、是非一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。