もあキャリ

アンガーマネジメントで心の疲労を軽減!怒りを制御する3つのポイント

なんかイライラする……」「っは、ふざけんな!

なんて思う瞬間のひとつやふたつ、日常のなかでもありますよね。

職場で上司や部下に対して怒りを感じてしまったり、プライベートでもパートナーにイライラをぶつけてしまったり、時には言うことを聞かないこどもに声を荒げてしまったり。

怒りのままに行動してしまっても、じっと耐えたとしても、心に疲労が残ります。

人間関係も悪化してしまって、「自分の居場所がない」と感じてしまうことも。

今回は、そんな心の疲労を軽減するためのアンガーマネジメント(怒りのコントロール)についてまとめてみたいと思います。

「怒り」という感情をひも解く

日常生活の中で、「怒り」について深く考える機会はあまりないですよね。

怒り(いかり、英: anger)とは、人間の原初的な感情のひとつで、様々な要因・理由で起きるもの。例えば目的を達成できない時、身体を傷つけられた時、侮辱された時などに起きるものである

【出典】Wikipedia

Wikipediaによると上記の通りで、宗教的な観点だと人間の最もネガティブな感情ととらえられているようです。キリスト教では、七つの大罪のひとつとされていますね。

※七つの大罪:暴食、色欲、強欲、憤怒、怠惰、傲慢、嫉妬(順番は”厳しさの順序”とされている)

まずは、「怒り」という感情について詳しくみてみましょう。これを知っておくだけでも、心の負担は軽くなりますよ。

「怒り」は大きく分けると4種類

「怒り」という感情には種類があります。その特徴を下記にまとめます。

  1. 継続する怒り
    一度で収まらず、思い出してまたイライラしてしまうなど、忘れられない怒りです。ちょっとしたイライラをため込んでしまう人に多いですが、「あの時だって、こうだったじゃない!」と、別の怒りで噴火したりします。
  2. 強度が高い怒り
    怒り出すと止まらなくなり、激しく怒鳴ってしまったり、とにかく当たり散らしてしまうような怒りです。怒りをうまく言葉に表現できない人が多く、ネガティブな感情を限界まで溜め込んでしまう傾向があります。
  3. 攻撃性がある怒り
    このタイプの怒りは、その矛先が「他人」「自分」「モノ」に向かいます。実際に手を出してしまったり、自分を傷つけてしまったり、破壊衝動にかられたりします。
  4. 頻発する怒り
    頻度が高いということは、常にイラ立っているということ。見るもの聞くものすべてにイラ立ってしまうので、些細なことで怒りが爆発してしまいます。

「怒り」は自分でつくり出している?!

「怒り」の感情は、二次感情と言われているそうです。

つまり、何か他のネガティブな感情が前提にあって、それが貯まっていき、あるとき噴火するものが「怒り」です。

では、怒りにつながる一次感情とはどんなものなのでしょうか。

その正体は、「不安」「不満」「悲しさ」「悔しさ」などだと言われています。

こうした感情から生み出される「怒り」には、実は「自分をわかってほしい」「こうしてほしい」などの欲求が隠されているのです。

自分自身の心のリクエストだと思えば、「怒り」の感情は決して悪いものではありません。

しっかりとその感情をコントロールし、伝え方を工夫することが大切です。

アンガーマネジメントとは?

「怒り」の感情をコントロールするために生み出された手法が、アンガーマネジメントです。

人が人に当たらない、怒りが連鎖しない社会を目指し、日本においてもアンガーマネジメントを広く普及するために協会が設立されています。

怒らないことを目的とするのではなく、怒る必要のあることは上手に怒れ、怒る必要のないことは怒らなくて済むようになることを目標としています。

【出典】日本アンガーマネジメント協会

実は50年の歴史がある心理トレーニング

アンガーマネジメントは、1970年代にアメリカで生まれ、怒りの感情と上手につきあうための心理教育として広く普及した心理トレーニングです。

当初は犯罪者のための矯正プログラムとして活用されていたようですが、それが次第に、時代の流れにあわせて一般化されてきました。

発祥の地・アメリカでは、こどもにもアンガーマネジメントを教えることもしていて、小学校や、夏の間に通うサマーキャンプでも導入されているようです。

また、夫婦セラピーやアスリートのメンタルトレーニング、企業のチームビルディングなどにも取り入れられています。

「怒り」をコントロールすることができれば、心に疲労をためることなく生活でき、周りの人間とも良好な関係が保てるため、重要視されているのです。

日本でも60万人が学んでいる

現在日本でも、多くの企業・組織でアンガーマネジメントを導入しています。

多様性を認め、自由度が増す社会ですが、その分自分の価値観との差を感じる場面も多くあるでしょう。その時ただ感情を吐き出すだけ吐き出していたのでは、相手の理解を得ることはできず、衝突ばかりになってしまいます。

日ごろから自分の「怒り」の感情を理解し、コントロールをすることができれば、こうした場面にも対処ができ、良好な人間関係を築くことができます。

このように、健全な対話を増やし、組織を活性させることへの期待、そしてハラスメント防止対策として、今アンガーマネジメントは注目されているのです。

日本アンガーマネジメント協会によれば、この6年間で講座や講演、研修を通して、のべ約60万人の方がアンガーマネジメントを学んでいるそうです。

アンガーマネジメントはストレスフリーな人間関係をつくる

自分の「怒り」を理解することができれば、おのずと相手の感情も客観的にとらえることができるようになります。

「怒り」は二次感情ですので、その怒りの感情がどのような一次感情から来ているのかまで、冷静に思考を巡らせることが大切です。

これがアンガーマネジメントの第1歩ともいえるでしょう。

アンガーマネジメントを身につけると、物事と個人の感情を切り離して考えられるようになるため、激昂することや怒鳴り散らすことがなくなります。

加えて相手を理解できるようになり、チームとして何かに取り組むときには、組織を円滑化させ、個々人のパフォーマンスを最大限引き出すこともできるかもしれません。

結果的に、自分の周りの人間関係を改善・良好に保つことができるのです。

アンガーマネジメントを学ぶとによって身につくスキル

✔ 自分や相手の感情を理解するスキル

✔ 怒りの感情を客観的に理解するスキル

✔ 怒りの感情への対処スキル

怒りをコントロールする3つのポイント

ここでは、アンガーマネジメントの第1歩として、「怒り」をコントロールし、適切に相手に自分の感情(要求)を伝えるポイントをご紹介します。

「最近イライラしやすいな」「カッとなってしまうことが多いな」という方は、ぜひ取り組んでみてほしいと思います。

ポイント1|カッとなったら6秒こらえる

諸説ありますが、突発的な「怒り」の感情のピークは最初の6秒です。

この6秒の間に、反射的に言い返したり行動してしまったりしないように意識することが大切です。

カッとなった最初の6秒間をこらえるコツがいくつかありますので、その時のシチュエーションに合わせた方法を実践してみてください。

  1. 数を数える
    6秒間、数えましょう。イライラについて考えるのではなく、数えることに集中します。
  2. 深呼吸をする
    しっかりと息を吸い込んで深呼吸をしましょう。2回おこなうと6秒をやりすごせます。息を吐き切ると適度に脱力でき、リラックスもできます。
  3. その場を離れる
    どうしてもイライラに意識が持っていかれてしまうときは、思い切ってその場から離れてしまいましょう。空気を変えることも大切ですし、歩くという行動でも怒りは少し落ち着きます。

ポイント2|怒りを書き出し記録する

日々日記をつけるイメージで、「怒り」を感じたことを記録してみます。

「怒り」は最初の6秒がピークであるように、瞬発的ですぐに消えてしまうことも多いため、あとから思い出すと、「あれ、なんで怒ってたんだっけ?」ということも少なくありません。

自分がイライラしやすいと思う方は、ぜひ「怒り」を感じたときに記録することをおすすめします。

文章にしてみると、冷静に自分の感情と向き合うことになり、「怒り」につながった自分の一次感情を見つけることができます。

「自分はこうしてほしかったんだ」「もっとこうだったらいいのにと思ってたのか」と、自分が誰に・何に対して要求する気持ちがあったのかを考えてみましょう。

ポイント3|I(アイ)メッセージで伝える

自分の「怒り」の感情の裏にある一次感情(要求)を理解できたら、その感情の伝え方を変えてみます。

I(アイ)メッセージは、自分の気持ちをうまく伝えるテクニック。

人に何かを依頼するときにも、主語を「自分」にして伝えるようにしてみましょう。

例えば、チームメンバーが大事な事案を報告できていなかったとします。

「こんな大事な事案、報告もしないなんて(あなたは)どうかしてる。(あなたは)ちゃんと報告しなさいよ!」

このように怒鳴ってしまっても、言われた側は「いや、報告しにくいし、報告したところでなんか変わったの?」と反論したくなってしまいます。

人は、他人に命令されたり強要されたりすることを嫌う生き物です。

主語がYOU(ユー)になっていると、「命令された」責められた」と思ってしまうんですね。

I(アイ)メッセージで伝えるとどうなるでしょうか。

「こんな大事な事案、報告してくれないなんて、期待していたのに(私が)ガッカリだよ。ちゃんと報告してくれれば(私が)安心だし、早めに対処もできるよ。」

このように、あくまで自分の気持ちや感情を伝えているだけで、直接的に相手を責めることもありません。

この場合、「報告する・しない」の選択する権限は相手に残されます。

ですが、たいていの場合、「そういう気持ちだったんだ」「悪かったなぁ」と思い、素直に聞こうと努力してくれます。

このような対話にできるれば、人間関係もスムーズになりそうですよね。

編集部より:居心地の良い環境は、自分でつくろう

いかがでしたでしょうか。

アンガーマネジメントは、自分自身が心に負担をかけすぎず、日々を過ごすことにも有効です。

私は、人に対してカッなった瞬間は、言ってしまいたいことをとりあえずPC画面上(チャットツールのテーブル上)に書きなぐっていました。そうすると少し怒りは落ち着いて、冷静になります。送信はせず、文章見直して、トゲがない言い方でしっかりと伝えるようにしていました。この作業で怒りのピークの6秒が過ぎていたんですね。納得です。

職場だけに限らず、パートナーや家族との関係性、こどもとの関係性向上にも役立つはずです。

よく聞く言葉ですが、他人と過去は変えられません。

環境を変えたければ、まずは自分から。自分自身で変えられるところはないかを見直してみることも、大切な時間かもしれませんね。

  • 「怒り」は最初の6秒がピーク
  • 「怒り」の感情は2次感情であり、裏には「悔しい・悲しい」などのという1次感情と、「こうしほしい」という要望がある。
  • I(アイ)メッセージで伝える

\LINEで記事を受けとれる!/