「カスタマーサクセス」という言葉を聞いたことがありますか?
カスタマーサクセスという言葉は、クラウドサービスを提供している企業が重要視することで注目度が上がってきてるのですが、直訳すると「お客様の成功」という意味になると思います。
人口構造の変化、AIなどのIT技術の進歩により、今まで当たり前のようにあった仕事がなくなり、新しい仕事へと生まれ変わっているのが現状です。
そこでモアキャリー編集部では、これから注目の仕事や職種に関して情報発信することで、今後のキャリアを考える際にお役に立てればと考えております!
今回は注目職種の『カスタマーサクセス』です。
CSと表記されることがあり、顧客満足という意味や、カスタマーサポートという職種と混同されることが多いのですが、今回、最も注目度が高いカスタマーサクセスという仕事に関してより多くの方に知っていただきたく、おススメの職種として特集します。
カスタマーサクセスとはどんな仕事なのか?
カスタマーサービスとは?
カスタマーサクセスとは継続率とLTVを最大化することをミッションとする組織・職能のこと。
【出典】wikipedia
具体的には下記のような職務に携わる仕事です。
- サービス導入支援
- 顧客ロイヤルティの向上
- 継続利用の獲得
- アップセル & クロスセル:ランクアップ製品の提案や関連サービスの提案
では、この「カスタマーサクセス」に関わる仕事について、イメージしやすく考えてみましょう。
カスタマーサクセスという言葉は、直訳すると『お客様の成功』という意味です。つまり、カスタマーサクセスという仕事はお客様を成功に導く仕事と捉えることができます。
「お客様を成功に導く」というとまだ固いかもしれませんが、お客様の顕在的・潜在的な悩みに対しての解決を支援し続ける仕事ということです。
課題解決のための支援を続けることで、お客様が継続的に契約をしてくれる状態をつくることにつながります。
カスタマーサクセスのキーワードは『LTV』
LTVとはLife Time Value(ライフ タイム バリュー)の略で、「顧客生涯価値」と言われています。
その名の通り、お客様が生涯を通じてどれくらいの利益を企業にもたらすかということです。
お客様の企業に対するロイヤリティが高いほど LTVが高まりやすいと言われてます。
よって課題解決支援を通して、お客様への価値を最大化することが、カスタマーサクセスの最大のミッションということになります。
カスタマー【サクセス】と【サポート】の違いは?
カスタマーサクセスは、カスタマーサポートと混同され勝ちです。その違いについて考えてみましょう。
カスタマーサポートは受動的・リアクティブな支援を行うのに対し、カスタマーサクセスは能動的・プロアクティブな支援を行うのが特徴。
また、カスタマーサポートがコールセンター等でカスタマーからの問合せ等の対応および対応品質の向上がメインの活動になるが、カスタマーサクセスは定量的な指標をもとに顧客の支援を中心に活動する。
【出典】wikipedia
カスタマーサポートは受身的な対応からのスタートとなり、対応スピードの改善や対応品質の向上を目指してお客様の満足度を高める仕事となります。
一方、カスタマーサクセスは積極的にお客様へアプローチし、お客様に寄り添い、継続的にフォローや問題解決を図ることによりサービスを通した成功体験のプランニングを実施する仕事となります。
実際のカスタマーサクセスの求人票にも、【問い合わせの対応】【お客様のサポート】【顧客満足度の向上】【既存顧客のサービスフォロー】など同じような業務名が表記されていますが、本来は上記のような違いがあります。
なぜ今カスタマーサクセスが注目されているのか?
カスタマーサクセスが注目されている理由はいろいろありますが、これからのビジネスは『お客様との関係性が変わるから』というのが、カスタマーサクセスが求められる一番の理由だと思います。
カスタマーサクセスは、クラウドサービスを提供している企業だけでなく、多くの企業にとって極めて重要で、これからのビジネスでは避けることができない機能だと思います。
これからは、サービス購入は”ゴール”ではなく”スタート”
現在普及しているサービスにおいては、今までのような「購入したら終わり」というお客様との関係から、「購入してからが始まり」という関係へと変わりつつあります。
例えば、初期導入費用は安く、その代わり毎月継続的に利用費を支払うサービスなどがそれにあたります。
書籍購入において、単行本として購入するのではなく、「毎月読み放題」というサービスを活用している人も多いのではないでしょうか?
このようなサブスクリプション型(モノやサービスの利用権を借りて、利用した期間に応じて料金を支払う方式)のビジネスは、継続的に利用してもらうことではじめて利益につながる構造になっているのです。
初期導入費用が安いということは、安易に切り替えられてしまう可能性があります。またお客様に「不要だ」と思われたら、すぐに解約されてしまいます。
サービスの提供側は、お客様に常に寄り添い、継続的に満足してもらえる関係構築が必要で、サービスクオリティを維持する工夫が重要なポイントになります。
このようなビジネスモデルが大きく普及してきたことで、【継続的に寄り添い、支援し続ける】カスタマーサクセスの必要性が高まるようになりました。
「顧客の成功体験」が価値を生む
お客様に満足し続けてもらうには、サービスを利用しつくしてもらうこと、またサービスを利用することでお客様の目標(ゴール)を実現することが大切です。
つまり『顧客成功』をより多く導くことが、そのサービスの価値であるといえます。
その重要ミッションを担うカスタマーサクセスは、お客様からの依頼に対する対応だけでなく、事例や履歴情報から分析をおこない、さまざまなケースを予測することも仕事になります。
日々変化するお客様の状況に対して、多くのデータや考察から問題解決の役に立てるような取り組みが求められています。。
女性がパフォーマンスを発揮できる仕事
カスタマーサクセスという仕事に男女は関係ありませんが、女性の活躍が目立つ職種でもあります。
その理由は下記です。
- 働き方に柔軟性がある組織が多い
(シフト制、フレックスタイム、リモートワーク) - チーム、組織での対応が多い
- お客様第一で、顧客対応スキルももちろんのこと専門性も身につく
- 実績や成果がわかりやすい
カスタマーサクセスの部門を設けている企業の多くは、シフト勤務やフレックスタイム制度、リモートワークなど柔軟な働き方を積極的に導入しています。
子育てや家事をしながらも継続的に働き、キャリアをつくることができる職種ともいえるでしょう。
また、何よりもお客様の成功を第一に考えられる仕事であるのが魅力的だと思います。
将来的にも、カスタマーサクセス部門はセールス部門と並び、企業の売り上げを左右する重要なポジションになっていくでしょう。
そこから最高顧客責任者(CCO)という役職が生まれ、注目される可能性も高いと考えられます。。
今後、【花形キャリア】になるような注目の仕事ですので、ぜひ興味を持っていただけるとうれしいです。
最後に
いかがでしたでしょうか?
カスタマーサクセスは、カスタマーサポートと同様と思われやすい職種で、クレームが多いイメージを持たれる方が多い印象です。
もちろんお客様から厳しい声をかけられることもあると思いますが、そのお客様の声をしっかりとサービス改善につなげられるところがやりがいにもつながる部分だと思います。
これからの継続的なキャリア構築に向けて、ぜひ検討職種のひとつとしていただけたら嬉しいです。