女性のキャリア

女性こそ仕事に専門性を。目指すは「専門性をつなげる」H型人材

こんにちは、モアキャリー編集長の藤本です。

俗に「アラサー」と呼ばれる20代後半にもなれば、何かとキャリアに迷う女性も多いはず。

それは結婚や出産のライフイベントを意識するようになり、育児と両立していくであろう将来を描きはじめるからかもしれません。

また、社会人として3年ほど経験を積み、何か次のキャリアにつながるチャレンジをしたいと思うからかもしれません。

「働き方改革」や「1億総活躍」の考えも浸透しつつある今、私たちが選べる仕事も、それにより描けるキャリアも多様性を増しています。

今回は、キャリアを描くうえで、ぜひ知っておいてほしい「H型人材のキャリア」について、少しだけ私の経験も例に出しながら説明できればと思います!

H型人材ってなに?女性のキャリアパスを広げる「つなぐ力」

H型人材」という言葉を聞いたことはありますか?

人材開発のキーワードとして用いられる言葉ですが、「H型」以外にも「I型」「ー型」「T型」「Π型」などがあります。

H型人材」は、その中でも新しい人材像として注目されています。

ひとつずつチェックしながら、H型人材にはどんな特徴があるのかみていきましょう。

I型人材(スペシャリスト)

I型人材とは、ひとつの分野に特化した専門知識を持つ専門家のこと。

ある分野において精通し深い知識がある、まさにスペシャリストです。

経理一筋で数十年携わった方や、特定の分野においては右に出る者がいないエンジニアなどがI型人材にあたるでしょう。

T型人材(シングル・メジャー)

T型人材とは、ひとつの専門分野を極め、加えてその周辺の幅広い知識をあわせ持つ人材のこと。

人材開発の現場では「I型人材」から「T型人材」への進化が求められてきました。

それは、広く薄くだけでは専門家として優位性が保てなかったり、最近の技術発展スピードを前に、極めた専門性も他の代替技術によって価値を失う可能性もあるため、現代においてはキャリア的にも問題があると考えられたからです。

ひとつの分野に限らない幅広い経験・知識を持つことによって、新しいシナジーを生み出すことができるため、価値の高い人材像として注目されています。

一型人材(ゼネラリスト)

ー型人材とは、広く浅いスキル・知識を持つ人材のことです。

「広く浅く」というと少し聞こえが悪いようにも感じますが、部門全体や企業全体をマネジメントしていくためには、幅広い経験とスキルをもったゼネラリストが求められます。

企業内の人材教育として取り入れられているジョブローテーションは、このようなマネジメント人材を育てるための施策であるとも言えます。

しかし最近では、これまで企業内で活躍していたゼネラリストが有する広く浅い知識は、インターネットの普及により一般化していることもあり、ゼネラリストの相対的な価値は下がる傾向にあるようです。

「I型人材」への課題同様、市場の変化とともに、企業から重宝される人材像は変わってきているのです。

Π型人材(ダブル・メジャー)

Π(パイ)型人材とは、幅広い知識を持ちながら、2つの専門分野に精通している人材のこと。

T型人材の発展型として知られています。

幅広い知識と、2つの専門知識を持つことで、それらを深く融合させることができ、ビジネスにおいてイノベーションを生み出すことができます。

例えば、「企画と営業」「語学力と会計」など、互いに相乗効果がある経験・スキルを持つことができれば、人材として市場性が高まるでしょう。

H型人材

H型人材とは、I型人材のように、ある専門分野に対する深い知見を持ちながら、他の人が持つ専門分野にも理解を示し、うまく活用・連携ができる「人とつながれる人材」のこと。

ビジネスにおいて、断続的にイノベーションを起こすためには、異分野との融合によるシナジー効果やクロスファンクショナル(分野横断的)な発想が欠かせません。

これまでは、T型人材のように、ひとりの経験・知見の中でシナジーを生み出すことが注目されていましたが、加速度を増す現代のビジネス市場において、より大きなビジネスインパクトを生み出すべく、専門性と専門性をつなげる橋渡し的な役割が重宝される傾向にあるのです。

H型人材とは・・・
  • ある専門分野に対する深い知見をもっている
  • 他の人の専門分野に理解がある
  • 自分の専門性と他者の専門性を「つなぐ」橋渡しができる
  • 人と人、企業と企業をつなぐスキルをもっている

女性こそ目指したいH型人材。「つなげる」を意識してキャリアパスを考えよう

今、私の周りでも「H型人材を目指そう!」という声をよく聞きます。

キャリアを長い目で捉え、将来的に目指す人材像なのかもしれませんが、短期的にでも「H型人材」の考え方からキャリア設計をすることができるのではないかと思うのです。

少しだけ私自身の話をすれば、私は、新卒から6年半に渡り人材系の営業に従事し、仕事のかたわらキャリアコンサルタントの資格を取得、その後、29歳の時にマーケティングの部署に異動しました。

マーケティングの部署へ異動後すぐ、人事向けのオウンドメディア運営に携わるのですが、営業経験とキャリアコンサルティングにおいては知見があり、培ってきたノウハウをWeb記事として展開し、企業からお問い合わせを生む結果を出します。

この時、まだ浅いながらも専門性と呼べるものを持っていたと考えると、自分自身の専門性と、異動先のマーケティングの知見がある先輩の専門性を「つなげ」、成果を生んだとも考えられます。

私の場合は、結果的に、がんばってきた営業の専門性と、異動先のマーケ専門性をつなげる(小さな)仕事ができただけですが、自分自身の専門性とつなげそうな場所を早めに明確にしておくと、「H型人材」としての、キャリアの幅が広がっていくのではないかと思います。

ライフイベントを見越して、早めに専門性の明確化を!

今の仕事は好きだけど、新しいキャリアの挑戦してみたい!
先々のキャリアを考えると、今のままでいいか不安…

とキャリアについて考えるところがあれば、今注目されている「H型人材」を目指して、ぜひキャリアパスを考えてみてください!

まずは自分の専門性を理解し、深める

「専門性」と一言でいっても、「どこまで深めれば専門性なんだ…」と思ってしまいますよね。もしかしたら「研究職ではないし、専門性なんてもってない」と思う方もいるかもしれません。

「専門性=職種」ではなく、「専門性=強み」と考えてみてください。

自分自身がこれまで携わってきた仕事とその経験、身につけたスキルを通して発揮できるバリューは何か、棚卸ししてみましょう。

これまで仕事に携わってきた時間に関係なく、その分野においてどれほど深く思考をこらし、工夫して成果を出すことができたか、が重要だと思います。

これが私の持つ専門性!」「この分野なら私に聞いて!」と言えるようなスキルを目指しましょう。

女性のライフキャリアと専門性

ライフイベントで結婚や出産を望んでいる女性であれば、近い将来に仕事を離れるタイミングがくるでしょう。

長くキャリアを描くのであれば、その時に、「どのような専門性(強み)を身につけているのか」というポイントからキャリアパスを考えて見てもいいかもしれません。

仕事の区切りになるかもしれないからこそ、マイルストーンとして考えてみましょう。

女性の第2のキャリアは「H型人材」を目指そう

ライフイベントで一時的に仕事が中断するとしても、長い目で考えれば、その先に第2のキャリアがあるということです。

その時に、市場価値高く、活躍できる人材でいることができれば、キャリアのブランクも不安に思うことはないかもしれません。

各組織で注目されている「H型人材」に期待されるのは、組織や人の壁を越えて、協働し価値を創出すること。

自分の持つ専門性だけではなく、他の人の専門性を理解しようとする姿勢や、新しい価値を生み出す思考の柔軟性が大切です。

ただただ、所属する会社から提案された通りにキャリアチェンジし、言われるがままに仕事をこなすばかりではなく、他者とのコミュニケーションを絶やさず、周りにアンテナを張りながら、その人が持つ専門性に注目していきましょう。

キャリアチェンジや資格取得においても、自分自身の知見やコミュニティを広げる手段として活用していく意識をもっておきたいですね。

人とのつながりとその専門性のストックスキルこそ、「H型人材」に必要なスキルかもしれません。