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自分でつくる年金!?税メリットのある投資、iDeCo・つみたてNISAとは

iDeCo(イデコ)や、つみたてNISAいう言葉を、最近よく耳にしますね。

「貯蓄だけでは将来が不安だけど、投資はちょっと難しそう」と、いつか投資はしたいけどなかなか手を付けられていない方は多いのではないでしょうか。

まだピンと来ていない方も、気になっていたけど調べていない方も、今注目されている【iDeCo】と【つみたてNISA】を中心に、資産形成について学んでみましょう。

人生の三大支出を見越して備える

人生における三大費用は、【(こどもの)教育費】【住宅資金】【老後の費用】と言われています。

こども1人あたりの教育費は、すべて公立だったとしても約1000万円、2人なら約2千万円ですね。

住宅資金は約6000万円、老後資金は約1億円ほど。この人生の三大支出を合わせると2億円近くにもなるのです。

【教育費】【住宅資金】に関しては、現役で働きながら稼ぐことができますが、一時的に大きな金額が必要になることもあります。

三大支出のなかでも割合の多い【老後の費用】に関しては、現役のうちからコツコツと資金を積み立てていかなければなりません。

こうした人生における大きな支出を見越して積み立てをおこなうときに、税金がかからず、同時に投資運用して増やすこともできる個人型の制度が【iDeCo】や【つみたてNISA】【NISA】なのです。

制度それぞれが個人の資産形成に役立ちますが、簡単にまとめると下記のような特徴があります。

▼制度の特徴

  • iDeCo(イデコ)
    毎月一定額を積み立て、積み立てたお金で投資運用できる、運用益が非課税、原則60歳以降にしか受け取れない(年金のようなもの)
  • つみたてNISA
    長期(20年間)でコツコツ投資資金を積み立て、積み立てたお金で投資運用できる、いつでも現金化可能
  • NISA
    投資期間は5年間、つみたてNISAとよりも投資額上限が高い、いつでも現金化可能

※つみたてNISAとNISAは、併用できません
※積立金の投資運用商品はさまざまです

日本の年金制度は3階建て?!

「老後には年金が受け取れるのでは?」と思われるかもしれませんが、その年金だけでは、老後の生活を送るためには心もとない状況なのです。

そもそも日本の年金制度について、「あまりよくわからない」という方も多いと思います。まずは、年金制度について学んでいきましょう。

「日本の年金は3階建て」とよく言われます。

1階・2階は、国が管理・運営する年金「公的年金」、3階は企業や個人が独自に加入する年金「私的年金」です。

  • 1階|全国民共通の「公的年金」
    公的年金制度のベースにあるのは「国民年金保険(国民年金)」です。20歳~60歳未満の全国民に加入義務があり、原則として65歳から基礎年金の支給が開始されます。
  • 2階|国民年金にプラスする「公的年金」
    自営業者など(国民年金第1号被保険者)が任意加入する「国民年金基金」と、会社員・公務員など(国民年金第2被保険者)が会社・組織を通して加入する「厚生年金保険(厚生年金)」です。

  • 3階|個人・企業独自で加入する「私的年金」
    1階・2階部分で積み上げた公的年金にさらにプラスして、個人または企業単位で加入することができるのが「私的年金」です。
    私的年金のうち「企業年金」は、企業が社員のために独自で導入する年金制度で、「確定給付企業年金」と「確定拠出年金(企業型)」の2種類あります。
    ※厚生年金基金は法改正により段階的に廃止予定のようです。
    「確定拠出年金(個人型)」は、個人で加入する年金です。これが【iDeCo】ですね。

iDeCoとは

ゆとりのある老後のためには資金が必要-iDeCoが出来た理由とは!?

そもそもなぜ【iDeCo】ができたのでしょうか。

「注目されているし、会社から案内がきたからはじめてみよう」と考えるより、どういった背景で生まれたのか知った上で検討すると、より納得して選択することができます。

冒頭でお伝えした人生三大支出のうち【老後の費用】は、生活費、介護費、医療費といった一般的な生活を送るために必要な資金です。

「旅行にいきたい」「家をリフォームしたい」「老人ホームに入りたい」など、ゆとりのある生活をおくためには、プラスαの資金が必要になりますね。

現状、公的年金で受け取れる金額は一般的な生活をするほどしかなく、「ゆとり」の部分まで支える制度ではないため、何も資産形成しないとなると、【自分がやりたいことをやって、悠々自適に楽しく過ごす老後】を送るには資金が足りません。

また定期預金だけでは、かなり頑張って働かないとなかなか貯めることはできません。

そこで、老後の基礎的な収入は公的年金に頼みつつ、より豊かな老後生活を送るための「もうひとつの年金づくり」をしていくためにiDeCoが生まれました。

iDeCoの制度概要

ここからは、「もうひとつの年金」iDeCoの制度内容について詳しく見ていきましょう。

iDeCoは「自分でつくる年金」です。

個人型拠出年金で、掛け金を自分自身で運用しながら、毎月一定額を積み立てます。

(※)保険や年金の掛け金を支払う、または納めることを「拠出」と言います。
(※)掛け金とは、分割して定期的に支払うお金のこと。

毎月積み上げてながら運用したお金は、原則60歳以降に「年金」または「一時金」として受け取ることができます手厚い税の優遇を受けながら、長期でお得に老後資金をつくることができます。

【参照元:個人型確定拠出年金(iDeCo)とは|楽天証券】

掛け金の上限額は、自営業・専業主婦(夫)・公務員・会社員などの働き方によって異なります。

いくら積み立てるか、定期預金・保険・投資信託などどんな金融商品で運用するか、どのように受け取るか、すべて自分自身で決めることができます。

iDeCoのお得なポイント

iDeCoの最大のメリットは税制面での優遇が大きいことにあります。

  1. 毎月の掛け金に税金がかからない(所得税と住民税が安くなる)
    年末調整や確定申告を行うことで、所得や掛け金に応じて納めた税金が戻ってきます。たとえば、年収500万円の会社員が毎月2万円をiDeCoで積み立てた場合、年間で約4万8000円もの節税になります。
  2. 運用中の利益にお金がかからない
    通常、金融商品を投資運用すると、運用益に約20%程度課税されますが、iDeCoの場合は非課税です。
  3. 60歳以上で受けとるときも税金の優遇がある
    将来積み立てたお金を受け取るとき、年金のように毎月受け取る場合は「公的年金等控除」、一時金の場合は「退職所得控除」の対象となり、一定額まで税金がかかりません。

iDeCoの仕組み

iDeCoは、指定した預金口座などから金融期間が積立金を引き落とし、その資金で投資商品を買いつけます。

月々最低5000円からはじめられ、1000円単位で積立金を調整できます。60歳になるまで継続的に積み立てていきますが、年に1回のペースで金額の見直しが可能です。

ただし、雇用体系や勤務先での企業型確定拠出年金・厚生年金基金・確定給付企業年金の加入状況に応じて、月々の掛金の上限額は下記のように異なります。

【参照元:iDeCo(個人型確定拠出年金)とは|松井証券】

iDeCoの運用で注意したいことは、下記のポイントです。

積み立てたお金は60歳になるまで引き出せません

特別な事情がない限り、老後の生活資金として様々な税制優遇措置のある確定拠出年金の資金は60歳前に引き出すことはできません。結婚資金や住宅購入など使う予定のあるお金の補てんにはできませんね。

最初の掛金を拠出してから10年以上経過していないと60歳から受け取れません

最初の掛け金を拠出してから10年以上経過していれば60歳から受け取れますが、50歳を超えてから加入した場合など、通算加入者等期間が10年に満たないと受け取れる年齢が繰り下がります。

勤め先に企業型確定拠出年金があると加入できないことがあります

会社が企業型確定拠出年金とiDeCoの両方への加入を認めていない場合、iDeCoに加入できないことがあります。事前に会社に問い合わせてみましょう。

口座開設手数料や管理手数料がかかります

口座開設手数料や口座管理手数料などの各種手数料がかかります。手数料は、掛金や年金資産から差し引かれます。金融機関によって手数料は異なるので事前に確認しましょう。

運用結果によって元本を下回ることがあります

将来の受取額は運用の結果によって異なります。運用の結果によっては受取額が掛金総額を下回ることがあります。

iDeCoに関して少しでも理解が深まったでしょうか。

iDeCoゴールは自分の豊かな老後の生活を送るために、自分で準備することができることです。

つみたてNISAとは

つづいて、運用中の利益が非課税になる点がiDeCoと同じ「つみたてNISA」についても見てみましょう。

こちらも現役世代をとくに意識した制度になっているため、公的年金に上乗せして自分で将来の年金資産をつくっていくiDeCoと合わせて活用を検討する方が多いようです。

つみたてNISA制度概要

つみたてNISAは、2018年1月からはじまった比較的新しい制度です。

あらかじめ定められた投資信託に毎月一定額を積み立て、得た運用利益に税金がかからない、少額投資非課税制度です。

通常、投資の利益には20%の税金がかかりますが、つみたてNISAの専用口座で投資信託を積み立てると、年間40万円までの新規の投資額において、最長20年間は税金がかかりません。最大で800万円を非課税で運用できます。

iDeCoと違って資金の引き出しはいつでも可能なので、ライフイベントの資金や老後資金をさらに増やすために利用するのが一般的です。

【参照元:つみたてNISAの概要|金融庁】

投資初心者や、将来に向けてコツコツ投資を行いたい方は選びやすい制度ですね。

つみたてNISAのお得なポイント

つみたてNISAの最大のメリットはiDeCoに及ばないものの税制面での優遇があることです。

  1. 投資信託の売却益や分配金が非課税
    通常、投資の利益には20%の税金がかかりますが、つみたてNISAの場合はすべて非課税です。

つみたてNISAの仕組み

つみたてNISAは、投資商品を一括で買うことはできず「一定額を」「定期的に」「継続的に」買っていくことになります。

金融機関に専用口座を開設。1人1口座のみ。

つみたてNISAの口座は1人1口座しか開設できません。また、金融期間を変更することができるのは年1回のみです。証券会社や銀行によって商品の品ぞろえも異なるため、自分に合った金融機関を選択しましょう。

商品の買い方は積み立てのみ

つみたてNISAの投資信託の購入は、毎月定めた日に積み立てる必要があります。毎月100円からでもスタートができるため、投資初心者でも無理のない金額から積立投資を始めることができます。また、「毎日」「隔月」など決まったタイミングで買いつけてもらえるため手間もかかりません。

投資商品は長期の積み立てに向く投資信託のみ

つみたてNISAの対象商品は、国が定めた一定要件を満たし、金融庁に届け出のあった投資信託などに限定されています。「長期・積立・分散投資」に適した投資信託を対象とし、長期投資に向かないものや複雑な商品性となっているもの等を除いたラインナップとなります。ただし、利益が出ることや損をしないことを保証しているわけではありません

途中で引き出すことができます

iDeCoは60歳になるまで引き出すことができませんが、つみたてNISAは途中で引き出すことが可能です。結婚資金や住宅購入費などにあてることができますね。

「iDeCo」と「つみたてNISA」のどちらを使って積み立てる!?

「iDeCo」と「つみたてNISA」の概要をみてきました。

どちらも将来のために自分ではじめることができる投資運用型の資産形成の制度です。ここで一度2つの制度を比較してみました。

  iDeCo つみたてNISA
税制上のポイント 掛け金が全額所得税控除
運用で得た利益が非課税
受け取る際の税金が控除
運用で得た利益が非課税
資産形成目的 公的年金だけでは不足する老後資金や、定年を迎えて公的年金を受け取るまでの空白期間の生活費の準備 住宅取得資金や教育資金など、60歳より前かつ10年以上先に使う予定の資金準備
対象者 20歳以上60歳未満の国内居住者 20歳以上の国内居住者
上限金 14万4000円〜81万6000円
(※職業、加入している年金制度により異なる)
年間40万円
運用期間 加入から、60歳まで 20年
途中換金 原則不可 いつでも可能(非課税額枠の再利用は不可)
対象商品 定期預金・iDeCo用投資信託など金融機関による 長期投資に適した金融商品として金融庁への届出が受理された投資信託
資金の引き出し 60歳まで原則不可 いつでも可能

【参照元:松井証券「iDeCoとNIISAの比較」より】

老後資金を今のうちから準備しておきたい場合は【iDeCo】を優先し、ライフイベントの資金づくりなど、60歳前に使う可能性がある場合は【つみたてNISA】を選択するのがよさそうですね。

最後に

いかがでしたでしょうか。

最近耳にすることが増えた【iDeCo】と【つみたてNISA】の概要をご紹介しました。どちらも、自分でできる資金形成制度です。目的がそれぞれ異なるのでどちらを選択するかは、みなさんのライフスタイルや事情によって異なります。

しかし、今後必要となる資金や老後のための準備を考える機会になると思いますので、こうした制度を利用し、コツコツと資産形成することも、今後の人生を豊かにする1つの手段ですね。