「働き方改革法」が施行された今年、自分の働き方を見直した方も少なくないのではないでしょうか。
今回は、2019年の女性の転職人気企業ランキングからみる転職活動で気にしておきたいポイント、そして今後注目が集まる職種をご紹介します.
女性の転職人気企業ランキングからみるトレンドは?
dodaが「女性の転職人気企業ランキング2019」を発表しました。
こちらのデータをもとに、女性の転職市場のトレンドをみていきたいと思います。
【引用元】doda|女性の転職人気企業ランキング 2019
昨年に引き続き、1位がグーグルという結果でした。
2位 楽天、3位 トヨタ自動車と、順位が変動しながらもTOP3は変わらない結果でした。
人気な理由としては「自由な社風で働きやすそう」「日本を代表する世界規模の大企業」といった「働き方の自由」「福利厚生」「安定」というキーワードが目立ちます。
3位の楽天においては、2017年に6位から順位をあげ、そのままTOP3をキープ。
「食堂の利用が無料など、福利厚生が充実」「ビジネスや事業が魅力的」といった理由から、独自性のある社内制度が人気を集めていることがうかがえます。
2019年に大きく躍進したのは「ZOZO」。なんと圏外からのTOP10入りでした。社長自身のSNSでの発信や「6時間労働制」などのオリジナリティの高い福利厚生などが注目をあび、知名度の向上が後押しした結果だと言えそうです。
▼下記は2018年の同調査結果TOP10
【引用元】doda|女性の転職人気企業ランキング 2018
商品やサービスへの親しみから転職!
4位の全日本空輸と8位の日本航空は、就職活動生からも人気が高い航空業界。
どちらの企業も「航空業界は一番の憧れ」といった憧れの声が多くありました。
また、6位ソニーや7位資生堂、14位のパナソニックなどは、昨年同様「商品・製品が好き」という回答が多く、根強い人気があるようです。
11位サントリーホールディングス、12位JTB、15位味の素 16位明治なども、普段の生活で接する機会の多い企業が女性からの支持が高い結果となりました。
このように、「商品やサービスへの愛着」が転職キーワードになる傾向も見受けられ、「好きを仕事にしたい」という女性が以前にも増していることがうかがえます。
「できる仕事」を探す転職活動より、今より「好きを仕事にする」「やりたいことを仕事にする」という選択肢が増え、またその希望も実現しやすくなっているように感じます。
「知名度」「職場環境」「将来性」が女性人気が高い企業の特徴
2019年の女性の転職人気企業ランキングの上位企業を見てみると、仕事内容の他にも大きく3つの傾向があるようです。
- 企業知名度が高く、多くの人に知られている
- 給与や福利厚生がよい
- 事業や自分自身の成長が期待できる
働き方改革が注目される中、職場の多様性やな制度や福利厚生の柔軟性が人気につながったランキングでした。
特に最近では、企業側が採用広報の一環として、社風がわかるような内容を発信したり、メディアへの露出を増やしていたりすることも、企業としての知名度向上になっていると考えられます。
女性が今転職するなら気にしておきたい3つポイント
置かれた環境や心境は人それぞれ違い、そこから生まれるキャリア展望も異なります。転職先を決めるポイントも十人十色です。
しかし、転職人気企業ランキングにも見られるように、各業界のビジネス展開やテクノロジーの発展に合わせて、転職トレンドは変化していきます。
自分にとって成長につながるキャリア選択をしていくためには、こうした時代の流れを把握しておくことはとても大切なことです。
これからの時代でキャリアを展開していく女性にとって、キャリア選択の際に気にしておくべきポイントがあります。
今回は、そのポイントを3つにまとめご紹介します!
01|復職も管理職も望める 女性に寄り添う職場環境
共働き世帯が増え、女性が活躍する場も増えていくこれからの時代。
ライフイベントを含めたキャリア設計がスタンダードになり、計画的に復職したり、管理職に挑戦したりする女性も増えていくでしょう。
いつなんどきでも、「挑戦したい」と思ったときに、その選択ができるスキル・能力と、チャンスを手にしやすい環境を整えることが大切です。
もし転職を考えるのであれば、転職先としては、男女格差なく管理職に就ける職場が望ましいです。
また、復職後の働き方の柔軟性、給与設定なども大切なポイントです。企業で設けている制度の有無だけではなく、実際の活用度などにも着目してみましょう。
「人生100年時代」ともいわれる中、60歳・70歳まで働いていくキャリア設計を考えるならば、ライフイベントで職場を離れる場合でも、柔軟にキャリアを積んでいける環境を求めたいですね。
02|挑戦できる風土
仕事をするとき、長らく業務内容に変化がなかったり、より良い成果を求めて改善案をどんなに提案をしても受け入れない組織もあるでしょう。
復職したワーキングママが「できる仕事だけじゃなくて、もっと仕事を任せてもらいたい」と不満を感じたりする傾向も多いようです。
挑戦でき、自分にできることが増えるからこそ、仕事に喜びを感じられるものです。そして「また仕事を頑張ろう」「新しい挑戦をしよう」と前向きな仕事につながります。
ひとつの会社で長期的にキャリアを積んでいくのであれば、その組織で得ることができる成長や機会を細分化して考え、挑戦の幅を可視化してみると良いでしょう。
仕事を楽しむコツはさまざまあると思いますが、挑戦をすることもそのひとつ。挑戦できる風土があるかどうかも転職先選定の軸として持っておきたいですね。
多様化する働き方への対応
長期的に「働く」を考えるのであれば、ライフステージの変化による「時間的・物理的な制約」は大きな課題です。
育児もそうですが、場合によっては、親の介護もあるかもしれません。
「バリバリ働いていきたいけど、現実的には育児や親の介護によって働く時間や場所に制約が生じてしまって、思うように働けない…」というような事例もあります。
「時間的・物理的な制約」に直面する働き手の増加にともなって、企業は、リモートワークをはじめとした働き方の柔軟性を高める仕組みを整えることが期待されています。
ライフステージが変化し働き方を見直したいとき、柔軟に対応してくれることも転職先選びの軸にしたいですね。
企業の中での重要度が増す?これから注目の職種TOP3
転職トレンドと合わせて押さえておきたいのは、これから注目されるビジネストレンドです。
テクノロジーの発展を背景に、さまざまなビジネスポイントが生まれ、市場も拡大しています。この進展に合わせて、新しい仕事や役割が生まれ、注目される職種も変化していきます。
今回は、これからの時代に期待度が高い職種をご紹介します!
データサイエンティスト・データアナリスト
企業活動においても、日常生活においてもIT化が目覚ましい近年、ビッグデータの活用範囲も拡大しています。こうしたビッグデータを、インターネット等を通じて集約し、分析・活用することにより、新たな経済価値が生まれます。
膨大なデータを分析し、ビジネスに活かせるようにアウトプットすることが「データサイエンティスト」「データアナリスト」の仕事です。
- データサイエンティスト
大量のデータから必要な情報を抽出するプロフェッショナル。ビッグデータを分析し、その結果をもとに状況の改善をすべく施策立案をおこないます。
- データアナリスト
データの処理や現状分析が業務内容。消費者の行動や規則性から分析をおこない、課題解決の手段を提案します。
PM(プロジェクトマネージャー)システムエンジニア・デザイナー
SaaSモデルやクラウド型など、Webを介したサービス提供を中心に、今後も発展が見込まれるIT産業。
新しい技術を迅速に習得し、その技術を用いてサービス展開をおこなっていくことができれば、企業にとっては事業優位性を得ることができます。
ここで期待される職種が、PMやシステムエンジニア、デザイナーなどの職種です。
- PM(プロジェクトマネージャー)
プロジェクトオーナーが求める課題解決のためのシステム化構想を立案する仕事です。納期やプロジェクトへの期待を正しく認識し、実行可能なプロジェクト計画を立案していきます。 - システムエンジニア
システムの設計・開発・テストを手がける職種。開発フェーズのなかでは「上流工程」と呼ばれる部分を担うことが一般的です。 - デザイナー
ここでお伝えするデザイナーとは、Webデザイナーのことです。さまざまなWebサイトのデザインをおこないます。Webサイトの見栄えだけではなく、そのサイトの目的やコンセプトを考慮し、ユーザーにとって、どこに何があるか、分かりやすく使いやすいデザインの作成をすることがWebデザイナーの仕事です。
カスタマーサクセス
日本でもサービスをはじめた外資系企業のAirbnbやUber。これらのサービスのコアとなる概念が「カスタマーサクセス」です。
カスタマーサクセスの最大の目的は顧客を成功に導くことです。ユーザーの潜在的な悩みに対し、能動的にアプローチし、解決する。更に、将来的に自社の顧客になってもらうことがゴールです。
このように攻めの顧客対応を追求し、ユーザーの悩みを解決していくことがカスタマーサクセスの役割。
便利で快適なサービスが次々と生まれる今の社会で、自社のサービスを提供し続け、長期に渡って顧客にロイヤリティーを感じてもらうことが期待されています。
インサイドセールス
インサイドセールスとは「営業の業務を分業化・内勤化すること」です。具体的には「訪問する必要がある営業活動」以外のすべてを担うことが可能です。
これまでは、アポ取りから商談まで営業担当者がおこない、営業担当者の業務負荷は非常に大きいものでした。また、実際にお客様先を訪問するため、時間的・物理的制約が大きく、非効率性も内包していました。
インサイドセールスは、オフィスの中でメールや電話やオンライン会議システムを使って、お客様とコミュニケーションを取るため、全国各地のお客さまに対してアポイントをとることができ、移動も発生しません。
効率的に仕事を進め、組織内でも大きな工数削減を実現できるインサイドセールス。組織の生産性を高める一手として大きな期待が寄せられています。
最後に
いかがでしたでしょうか。
今女性の転職人気企業ランキングから、転職をする際に気にしておきたいポイント、そして今後注目を集める職種をご紹介しました。
転職市場で人気を集める企業には、今後の時代をけん引していくであろう新しいビジネスを展開していたり、魅力的な取り組みを実施している企業も多くあります。
こうした時代のビジネストレンドに加え、「女性に寄り添う環境」があること、キャリアアップして仕事を長く楽しむための「挑戦できる環境」があること、「多様化する働き方に対応する風土」があることにも注目しながら、転職活動をしてみてもいいかもしれませんね!