きらキャリ

『働き方改革』に注力しているのはどんな会社?3つの成功事例を調べてみた

国を挙げて取り組んでいる働き方改革。さまざまな企業で優秀な人材確保・定着、仕事への好影響をもたらすという見え方が徐々に広がっています。

また、女性が働くことが当たり前になってきた現在、働き方も働く目的も多様化し、ライフステージが変わっても自分らしく働きたいと願う女性が増えているのも事実です。

新しい時代の新しい働き方を始める女性のために、時流にのって働き方改革を実行し成功している企業の事例をご紹介します。

サイボウズ株式会社

選択型人事制度による柔軟な働き方

ライフステージの変化に合わせて働き方を選択できる選択型人事制度。

育児、介護に限らず通学や副業など個人の事情に応じて、勤務時間や場所を決めることができます。

現在は、9種類から働き方を選択できます。

概要

  • 全ての従業員を対象に、個人のライフステージに合わせた働き方を提供します。
  • 働き方の選択は毎月変更可能。

詳細

  • ワークライフバランス型(定時・短時間で働く):残業も可能な働き方で全社員の6%がこちらを選択。
  • 月給制で給与は月40時間分の時間外勤務手当を含んだ金額を支給します。
  • ワーク重視型(時間に関係なく働く):より長時間勤務が可能な働き方で全社員の70%近くがこれを選択。
  • 月給制で給与は月40時間分の時間外勤務手当を含んだ金額を支給します。
  • ・ライフ重視型(少し残業して働く):時間に制限があることを本人も会社も了承した上での働き方で全社員の22%がこちらを選択。時短勤務も可能で給与は時給制。

成功ポイント

働き方の多様化は社員のためではなく会社のためにある

導入当初は時間を軸にした2種類でしたが、現在は場所と時間を軸に9つのフィールドから中長期的な働き方がオフィスで長時間働きたい人にも、できるだけ短時間で在宅勤務したい人にも対応できるようになっています。実際に、制度の導入によって、2005年には28%あった離職率も、2015年には3.9%にまで下がっています。

ただし、この多様な働き方を認める制度は「社員のため」とせず「会社のため」としています。同社が掲げる事業目標を達成するために集まった人材であり、人事制度はみんなで会社の目的を達成させるための制度であるとしています。「100名いたら100通りの働き方がある」というコンセプト通り、多様性を尊重しつつ、制度にぶらさがらないように実行されたワークスタイルの変革に成功しています。

株式会社スタートトゥデイ

昼休みをとらずに働いて15時に帰社する働き方

お昼休みをとらずに働いて15時退社を目指す「ろくじろう」という制度を導入しています。

ろくじろうとは「6時間労働制」というスタートトゥデイ独自の取り組みです。8時間労働が当たり前という常識を見直し、働きすぎな日本人に新しい働き方を提案することを目的に実施しています。 ただ「6時間で帰宅していい」ということではなく、短い時間でも生産性を落とさず効率よく仕事をすることとされています。

概要

  • 朝9時から15時まで、6時間の労働のみで仕事を終えるという制度。
    6時間でチームの業務が終っていれば帰社していいということです。
  • 6時間のみの労働でも、8時間の給料がもらえます。

詳細

  • 6時間で働くというのは強制ではありません。それ以上働く社員ももちろん許されており、残業しないと仕事が終わらない場合は、チームで業務をシェアし時間内で終るように進めます。
  • 制度の狙いは生産性の向上と午後3時以降の時間の有効活用にあります。労働時間を6時間に短縮することで社員は工夫して働く必要があるが、社員に働き方を考えさせる機会となっています。

成功ポイント

時間内に終らせるためにはどうしたらいいのかという視点が自主性を生んだ

6時間で終らなければチームで業務をシェアし時間内に終るように進めていると記載しましたが、「時間内に終らせるためにはどうしたらいいのか」を社員ひとりひとりが考える自主性が生まれたことになります。

だらだら行っていた会議も1時間から30分へ変更、口頭で終わる話はメールをしないなどの時間の短縮、プレゼン資料の作り込みはシンプルに切り替えた。その結果、制度を導入する以前と比較して、社員の生産性は25%向上し、ひとり当たりの一日の労働時間も9時間台から7時間台に減少。更に当たり前の常識を疑い、チームや社内の調和を重視する社風であるが故に誕生した制度ですが、多様な働き方やチームワークを意識した制度は生産性向上や労働時間の短縮だけでなく、離職率も28%から4%まで減少させ、会社の業績も右肩上がり。

制度を用意することや与えられた制度を単に利用することは簡単ですが、社員の自主性を生み出し、発揮された成功事例になっています。

【出典】株式会社スタートトゥデイホームページ

https://www.starttoday.jp/recruit/welfare/

https://b-engineer.co.jp/systems/2003

株式会社ランクアップ

17時に帰っていいよ制度

定時は8時30分~17時30分ですが、17時にかえっていいよ制度は、定時前に仕事が終っていれば30分早く退社して構わないという制度。

結婚・出産としたライフイベントを迎えてもずっと働き続けてほしいという思いから、ほぼ残業ゼロの会社にするために取り組んでいます。

概要

定時は8時半から17時半ですが、仕事が終われば17時に帰れる制度。
17時に帰社しても8時間分の給与がもらえます。

詳細

  • 女性が結婚・出産しても生涯働き続けることを実現するためには、長時間労働を撲滅することがなしには実現できないという思いから導入。
  • 全社員が対象で、保育園にこどもを向かえに行くために利用するだけでなく、スポーツジムや習い事に通うために早めに上がる社員もいるなど、理由はさまざま。

成功ポイント

定時に帰るための仕事の癖が付き、仕事と育児の両立を真剣に考えるきっかけになった

もともと東日本大震災の際に、サマータイムを導入したのがきっかけで、就業時間を一時的に変更したことから、「17時に帰っていいよ」という取り組みを実施。その後、以前の時間に戻そうとしたところ、「17時に帰るために効率よく働く癖がついた」という声が社員から出てきたことから、「業績が落ちたら17時半に戻す」という約束で実施したところ、17時に帰る文化が生まれました。

「定時退社」を徹底するにあたって、徹底的に業務を棚卸しし、システム化、アウトソーシング、他の社員にお願いする、止める、など振り分けていきました。イベントなど短期的な理由ではない残業がある場合は、深掘りして改善するなど、毎月業務の棚卸しや社内のルールが誕生し、制度の導入以降も業績は右肩上がりが続いています。

残業時間の長さは会社の業績に関係することはなく、むしろ成果を上げるための仕事に集中し、プライベートの時間も充実し、結果として社員全員が長く働き続けることを実現している成功事例になっています。

【出典】株式会社ランクアップホームページ

http://www.manara.jp/brand/lp/index.html

最後に

いかがでしたでしょうか。

国を挙げて取り組んでいる働き方改革。真に働きやすい会社とは、単に産休・育休を取得できる、時短勤務や在宅勤務といった育児支援制度があることはもちろん重要であるが、それだけで働きやすいと決めるのは難しいことが伺えます。

男女ともに仕事の効率化に取り組み、長時間労働を減らす仕組みを確立している会社こそ真に「働きやすい会社」の条件なのかもしれません。