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Life Career Interview 10|頭打ち感に悩んだら、一歩踏み出す!前のめりになれる仕事や環境を探すために必要なこと

今回は、会社員からミスコンにチャレンジし、さらにフリーランスになるという異色のキャリアを選択してきた篠田さんにインタビューをさせていただきました。

安定よりも、自分のみなぎる力をどうやって社会のために使っていくのか、といった視点でキャリアの選択をしてきた女性です。

働き方や生き方のカタチはひとつではなく、自分の行動次第でいくらでも変えられることを教えてくださいます。


篠田 るみさん | アーユルヴェーダビューティーアドバイザー

早稲田大学卒業後NTTドコモに入社。長野県で法人営業部、その後本社で経営企画部に配属される。在職中にチャレンジしたミスコンテスト「super model international 2017」で日本代表に選出される。その後、ミス・ワールド2017日本大会では準ミスを受賞。ミスコンテスト挑戦中に真の美や健康を追求していく中で、自身の原点であるインドやアーユルヴェーダと再会する。探求心が募り、会社を退職してインドへ留学。ヨガの聖地リシケシで全米アライアンスヨガコース200時間を取得、アーユルウェーダ発祥の地南インドケララ州で栄養学コース・美容コースを卒業など本場での研鑽を積み、アーユルヴェーダビューティーアドバイザーとして活動中。

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自分の成長よりも、周囲の期待に応えるための選択

ーーどんな就職活動をされたのですか?

篠田さん:大学4年間、NGO団体の活動を中心に普通の学生生活を送っていました。そのため、就職活動をスタートしたタイミングではじめて働くことについて考えることになったんです。

就職活動では、「こんな人になりたい」「成長していきたい」という自分軸よりも、「IT業界、なかでも携帯電話事業に携わる」という事業軸で就職先を選ぶ意思が強かったですね。

というのも、学生時代は発展途上国へのスタディツアーを企画・運営するNGO団体に所属していたことが影響しています。この活動を通して途上国の格差を直に見ることがあり、この格差をバーチャルによって解決できたらいいな、と思うようになったことがIT業界を志望する動機でした。

人類が誕生して以来、最も多くの人の手に普及しているツールが携帯電話。電気などのインフラが通っていないアフリカ諸国でも、携帯電話は普及しています。

「発展途上国であっても携帯電話が生活必需品になっているのであれば、携帯電話の持つ力で格差を埋めることができるかもしれない」という可能性を感じて、大手キャリアを中心に就職活動を進めました。

また、私は日本人の父とインド人の母を親に持つハーフなので、異文化ではあるもののどちらにも愛国心があります。

また、異文化そのものにも興味があり、どこの国にいってもその土地の良いところを見つけることが好きだったのもあって、「いつか日本と海外の架け橋になりたい」と漠然と考えていました。

ちょうどNTTドコモの選考に参加していたときに、インドの財閥企業と提携してインド市場への進出に力を入れていることを知りました。「IT」「携帯電話」「日印の架け橋」といった私にとって興味のある分野が揃っていたこともあって、最終的にはNTTドコモに入社を決めました。

でも実は、簡単に決断したわけではなく、最後の最後まで大手インターネット会社と悩んでいました。大変かもしれないけれど自分を追い込んでいくことができそうな大手インターネット会社と、自分のやりたい分野に携われるチャンスがあるNTTドコモ。

最終的に自分で決断はしたのですが、両親や周りの方々にもたくさん相談しました。

大手インターネット会社を選んでいた場合の自分を想像して、この選択で本当に良かったのかと迷う時期もありましたが、アドバイスをくれた方々に期待され、興味のある分野に全力で取り組めたことは、いい選択だったと思っています。

仕事を楽しむコツは自分自身で仕事を見つけること

ーー入社してからどんな業務を担当されたのですか?

篠田さん:入社後、最初に配属されたのは長野支店でした。ここで、半年間ドコモショップで販売員の研修を受けたんです。

NTTドコモでは入社後に販売員を経験することなっています。実際に店頭に立ってみると、来店されるお客様の多くがトラブルによる新規購入を希望していて、慌てていたり、苛立っていることも多く、お客様対応することでいっぱいいっぱいの毎日でした。

半年間の販売員研修を終え、いよいよ支店での仕事がスタートすることになったのですが、支店での仕事は主に2つの選択肢がありました。

ひとつは法人営業、もうひとつはドコモショップの運営をマネジメントする代理店営業。私は、ITを通して広く社会に貢献したい気持ちが強くあったので、法人営業を選択しました。

しかし、はじめての営業活動ですし、法人のお客様対応ができるのか不安は募るばかり。

「営業は大変なこともあるけれど人生の糧になる」と思考を変えてみたり、既存のお客様だけでなく新規開拓をして今までにない事例をつくることにチャレンジしたりと、不安な気持ちを抱えながらも、仕事を通して自信にできるように心がけました。

ーー不安だと感じていた営業でも、自信を持つことができた具体的なエピソードはありますか?

篠田さん:新規の顧客開拓を積極的に実施し、自分自身の提案の幅を広げられたことが、営業という仕事でも自信を持てた要因かなと思います。

たとえば、長野には牧場が多いのですが、牧場で飼育している牛の出産には時間と手間を要します。子牛がいつ生まれるのかを把握するために、親牛の体温を何度も測っては出産するタイミングを予測していたのですが、それは非常に手間のかかることでした。

実はNTTドコモには、親牛の体温を監視することで、出産兆候を検知しメールでお知らせするシステムがあって、活用すれば、定期観測の手間やストレスを感じることなく、出産をサポートすることもできるんです。

携帯電話のイメージが強いNTTドコモですが、このように牧場の現場における問題も、ITと通信の掛け合わせによって改善提案ができるんです。

会社としてすすめたい商品を提案することももちろんありますが、その土地の、そのお客様が抱えている問題を解決するためにできることは、商品一択ではありません。この意識が大切だと思いました。

それと、営業に自信がついた理由には同期の存在も大きかったと思っています。

長野支店には、私と同じく法人営業に配属された女性がひとりいました。彼女は私と違って営業の素質があり、バリバリと営業をしている姿が眩しく感じていたので、彼女の良いところを取り入れたいと思うほどでした。

一緒にランチをしながらお互いの仕事上の悩みを打ち明け、解決する方法を探し、改善し合う日々。そんなお互いに支え合える同期がいたことも、営業を続けることができた要因だと思っています。

また、休日に遠出する予定を入れることで楽しみをつくり、週明けからまた仕事を頑張るパワーチャージをすることもポイントだったと思います(笑)

ーー営業活動に自信がついたことで、どんな変化がありましたか?

篠田さん:約3年間、営業としてIT技術を提供することで、農家や行政の不便さを解決することに従事してきました。その経験から、「IT技術を用いて、より広く、社会の課題解決を実現したい」という思いが募っていきました。

インターネットやスマホアプリが私たちの生活を便利にしたように、ウェアラブル端末を使って身体のケアをしたり、IoT技術を使ってシェアサイクルを生み出したりするなど、次世代のスマートライフを実現する事業に興味を持つようになっていったんです。

入社3年目、営業に自信もついてきていました。NTTドコモでは入社3年目で異動することになっているため、本社の新領域事業の部署に希望を出すことにしました。

しかし、スマートライフに携われる希望の部署ではなく、経営企画部 企画調整室への異動になりました。

前のめりに行動できる環境を求めている自分に気づく

ーー異動先ではどのような仕事をされたのですか?

篠原さん:思いもよらなかった経営企画への配属でしたが、ここでは日本の通信事業を管轄している総務省とNTTドコモとの調整をする業務を担当しました。

サービスをスタートするのに必要な法律の成立、施行の過程に関わったのですが、携わりたいと思っていたスマートライフを企画・実現する前段階の仕事であり、当然やりたかった業務とも違ってきます。

戸惑うこともありましたが、「無駄な経験はない」という考えのもと、社会にサービスを広げるための第一歩目に関わっていると考えれば、その仕事は誇りに思えるものでした。

しかし、部署では若手社員だったこともあり、有識者が集まる研究会や商談に立ち会うことはできず、任される仕事といえば、資料準備やお店の手配など、裏方としてサポートする業務ばかりでした。

自主的に動きたくても、経験や年齢が優位性をもつ職場だったので、満足に仕事をしているとは思えませんでした。

「自分が持っている能力が足りないからだ」と思ってはいるものの、今持っている力をすべて出し切れているとは思えなかったんです。

ーーモヤモヤを解消するために何か行動されたのですか?

篠原さん:一生懸命仕事に取り組むものの、もっとこうしたらいいのにと思っても実現することがない日々が続き、「この前のめりな気持ちを実現できる環境や仕事を探そう」と思って、求人サイトをみることもありました。

でも、頑張りたいと思える会社はなかなか見つからず、2年もの間悩み続けました。その時の職場と仕事に頭打ち感を感じながらも、一歩踏み出せずにいたんです。

でも、気持ちはウズウズしていたし、変化は欲しいと思っていたので、社外の方のお話を聞く時間を増やすことにしました。

そんなある日、「ミスコンに興味ない?」というお声をいただいたんです。

知花くららさんなど、ミスコンに出場した女性が社会貢献する姿をみて憧れを抱いてはいたのですが、自分とは縁のないことだと思っていました。

思いもよらないお誘いに戸惑いもありましたが、同じようなお誘いが今後もやって来るとは限らないと思って、目の前にあるチャンスに飛び込んでみることにしたんです。

美をテーマに社会にどう貢献するのかが問われるミスコン

ーーミスコン出場を決めてから、どんな日々を送られたのですか?

篠田さん:私が出場を決意したのは、世界中のミスが集結するミス世界大会。会社員として働きながら、ミスコンへの出場準備をするため、双方を両立する生活がスタートしました。

平日は会社で働き、休日はウォーキング、英語でスピーチするための英会話レッスン、審査で着るための衣装の手配など、ミスコンの出場に向けて約2か月間準備をしました。

時間も体力もお金も費やす日々が続きましたが、自分が持っている力を出し切れずに消化不良を感じていた日々よりも充実していました

やっぱり、本当に変化が欲しかったんだなと思います。

ーーはじめてのミスコン出場を通して、ご自身にどのような変化がありましたか?

篠田さん:日本はミスコンの後進国です。衣装代や飛行機代など、出場に関わる費用は自己負担ですし、ミスコンに出場してもその後のキャリアの受け皿はほとんどありません。

つまり日本では、ミスコングランプリでもキャリアは描きづらいのが現状なんです。

ただ、キャリアが描きづらいとわかっていても、「私自身でそれを変えていきたい」「ミスコン出場者の地位をあげていきたい」という気持ちが高まり、世界大会に続いて代表的なミスコンであるミスワールドに出場することを決めました。

ミスワールドは「目的のある美」がテーマとなっていて、美しさを何のために使うのか、社会をより良くする意志があるのか、が問われています。

たとえば、ミスワールドではプレゼン審査があるのですが、「SDGsに絡めてミスワールドとして何を実現するのか」をプレゼンするのですが、ミスワールドの開催期間中に、一緒に戦ったミスたちの視座の高さには圧倒されるものがありました。

例えば、ミスエチオピアは9歳のときにお母様を癌で亡くされているのですが、当時エチオピアには癌を治療できる病院がひとつしかありませんでした。

そんなエチオピアの医療問題を解決するために、意見を発信する手段として、彼女はミスコンに出ているんです。こうした積極的な社会貢献を目的に、みずから行動を起こして発信する20代の女性の活動に心を打たれました。

ミスコンに挑戦する女性のバックグランドはそれぞれ違います。学生もいれば、私のような会社員もいたり、フリーランスの仕事をしていたり、働き方も働く業界も仕事内容もさまざまです。

だからこそ、世界中の同世代の女性の働き方を知り、自律して物事を判断し行動する姿は本当に刺激的でした。

ーーミスコンの世界と会社員としての世界にはどんな違いがありますか?

篠田さん:ミスコンの世界には、目的意識が強く、ポジティブな発信をする女性が多いです。悩みがないわけではありませんが、逆境であっても愚痴はこぼしません。

それに、日本人は何かと同じ経験、同じ価値観をもった人で集まりがちですが、ミスの世界では、しっかりと自分の意見をもち、個々の違いを受け止められる大きな器の女性ばかりでした。

ミスたちとの出会いは、ミスコンの審査期間中だったためお互い緊張がありましたが、目的のある美を追求し、目的のある日々を共に過ごしたことで、私の視座も大きく変化したと感じています。

「美」と「社会をより良くする活動のために自分ができること」を考える機会、世界中の女性の価値観に触れる機会を通して、転職活動だけではなかなか見つけることができなかった「自分が実現したいこと(WILL)」「自分が社会にできること(CAN)」「自分がやらなければいけないこと(MUST)」を見直すことができました。

会社員というハコに留まらない生き方もあっていい

ーーミスコンがキャリアの見直しになったことで、見つけたものはありますか?

篠田さん:「働き続ける」ために、求人サイトに登録して、会社員としての自分の新しい居場所を見つようとしていましたが、「会社員というハコに留まらなくても、生き方はある!」という光が見つかったんです。

ミスコンに出場して以降、「美」を社会のためにどう活かすか考えた結果、アーユルヴェーダという母の母国であるインド発祥の予防医学の側面から社会に貢献していこう、と決断しました。

アーユルヴェーダとは、個々人に応じた食生活、生活習慣、運動方法において、病気の治療のみを焦点としない、健康の維持増進方法や生き方の知恵などが解かれている思想です。

この決断に至り、長年お世話になったNTTドコモを退職することしました。

フリーランスになることに不安がまったくなかったといったら嘘ですが、退職後、インドに留学してアーユルヴェーダの勉強に励みました。そして、帰国した今はアーユルヴェーダの思想を発信する活動として、個人向けのワークショップを開催しているところです。

前職時代には経験できなかった、社会に対して自分から情報を発信したり、自分から行動を起こしたりする毎日は新鮮そのもの。

将来的には、法人・個人向けのマネタイズ化をするためのアクションプランを立てているところです。

ーーフリーランスになった今、どんな心境ですか?

篠田さん:フリーランスになるなんて就職活動時代には考えていませんでした。

でも一歩社外に出た自分自身の行動で、ミスコン出場を経験し、そこで出会った世界の同世代女性の生き方を知ることができました。

そして、型にはまらずとも自分の力を出していく働き方を見つけることができたのです。

今はまだスタートラインに立ったばかりなのですが、この選択を正解にすべく、誰かの役に立ち、社会の役に立ったと感じられる日が来るまで走っていきたいです。

最近は、目的が見つかったからか、物凄くパワーが湧いて来るんです。「努力は好きには勝てない」ということは本当だな、と実感しています。

ちょうど今、10月に開催されるMiss Globalcity2018の出場が決まって準備しているところでもあります。

ミスコン自体の認知度も高めていきたいので、クラウドファンディングを用いてスポンサーを募る新しい試みにも挑戦しています!

前職のような安定性はありませんが、目標に向かって突き進む今は、とても充実しています。また、今後の人生の土台をつくるためにスタートしたばかりですが、結婚・出産も経験したいですね。

いつまでにという期限は設けていませんが、自分のやりたいこと・相手のやりたいことを共有し、応援し合える関係をつくっていきたいです。

編集部より

いかがでしたでしょうか。

会社員としての生活をしながらミスコンに挑戦し、さらにフリーランスといった異色のキャリアを選択してきた篠田さん。

職場や仕事内容によって「自分自身の100%の力を出し切れず、頭打ち感を感じる」というモヤモヤ感は、誰しも一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

篠田さんは、一歩社外に出るという行動から、ミスコン出場の機会を手にして、自身がもつ「美」の能力で勝負するという挑戦をされていました。

また、ミスコン出場をきっかけに、「会社員というハコに留まらなくても生き方は多様にある」という考えに至り、自分に自信を持つことができたことで、フリーランスという自分らしいキャリアを選択されています。

頭打ち感に悩まされても、キャリアの選択肢が少なかったとしても、自分がどんなことに情熱をそそぐことができるのかを見つけるために、小さな一歩でも行動を起こすことが大切ですね。

また、働き方や生き方に型はなく、自分の行動次第で自分らしいカタチをみつけられることも教えてくださいました。

篠田さんの力強い生き方は、ぜひ今後のキャリアの参考にしたいですね!

モアキャリーは、そんな篠田さんを応援しています!

平成の美よ世界へとどけ!みんなで「ミス・ジャパン」をプロデュース大作戦!

▼篠田さんからコメントもいただきました!
2018年10月開催の「Miss Global City 2018」で日本人初の優勝を目指しています!この大会は個人で競い合うものではなく、みなさんの想いを背負った国の代表がそれぞれの文化や街の「美しさ」を発信する場です。ぜひ応援よろしくお願いします!
https://camp-fire.jp/projects/view/97967