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「生涯未婚かもしれない…」今から考えるべきマネープランとは?

モアキャリー読者のみなさんもご存知の通り、30代・40代の未婚者が増加しています。仮に、生涯未婚であると想定すると、いろいろな不安がありますが、一番気になることが「お金の不安」だと思います。

生涯未婚になるとしたら、一見既婚者にくらべてお金がかからないように思われますが、誰かに頼ることができないため、お金の必要性が高くなります。

はたして、老後に必要なお金はいくらになるのでしょうか。

また、今からどの程度準備をするべきなのでしょうか。

未婚・既婚問わずに知っておきたい、生涯未婚でもお金に困らないためのマネープランについて調査しました。

30代・40代の未婚者が増加傾向

あがる未婚率。男性は2人に1人、女性は3人に1人が未婚

総務省「国勢調査」に2015年までの未婚率の調査結果がありましたので、みてみましょう。

25~39歳の未婚率は男女ともに引き続き上昇しています。男性では、25~29歳で72.7%、30~34歳で47.1%、35歳~39歳で35.0%という結果でした。

推移をみてみると、この5年で30歳以降の未婚率は微減していますね。

次に女性の結果では、25~29歳で61.3%、30~34歳で34.6%、35~39歳で23.9%となっています。

女性の場合は、30歳以降も横ばい、もしくは微増の傾向があります。

さらに、50歳時点での未婚率をみてみます。50歳時点での未婚率は「生涯未婚率」とも呼ばれているようです。

この生涯未婚率においては、男性は23.4%、女性は14.1%と、5年前とくらべ5ポイントほど上昇しています。未婚者や生涯未婚者割合の推移をみると、今後も増加していく可能性が大きいとされてます。

「生涯未婚」だとしたら不安に思うこと

もし自分が生涯未婚になるとしたら、不安に思うことは何でしょうか。

  • 金銭面

「金銭面。最低限の生活かできるのか不安」(35歳/マスコミ・広告)
マイナビウーマンより

  • 病気になったとき

「自分が病気になったときに面倒見てくれる人や世話をしてくれる人がいない」(40歳/人材)
マイナビウーマンより

  • 介護が必要になったとき

「介護が必要になった場合にお金がないと何もできないのではないか」(42歳/医療・福祉)
マイナビウーマンより

夫婦であれば年金生活でも何とか生活できると思えても、男性にくらべて収入が低くなりがちな女性の場合、お金の不安は離れないですよね。

また、病気になったり介護が必要になってきたとき、頼れる人がおらず、また金銭的に余裕がないと、まともな医療や介護も受けられないのでは、と心配になります。

未婚者のお金の使い方・備え方は既婚者(ファミリー層)とは異なり、1人で生きていくことを想定したマネープランを考る必要があります。

「独身の人のほうが、当然のことながら、自分のために使えるお金がたくさんあります。特に大きいのは、一部の例外を除き子どもがいないこと。子どもは高校と大学の教育費だけでも1人あたり1000万円はかかるといわれていますから、この分の出費を覚悟しなくていいというのはファミリー世帯と大きく異なる点です」
ダイヤモンドより

「お金にゆとりがあると人はどうしても贅沢になりがちです。独身者の場合、豊かな生活をエンジョイし、多少の貯金はするにしても、ファミリー世帯ほどの倹約はしない人が多い。この傾向はとりわけ男性によく見られます。ファミリーの場合は、子どもを抱えて家を買い、結果的に生活を切り詰めざるを得ず、倹約に励むケースが大半です。独身者のほうが気楽でよさそうなものですが、そのしわ寄せが老後に来る可能性があります」
ダイヤモンドより

今の生活は充実していても、計画的に生活をしていかないと老後で苦しい思いをすることになりそうです。

未婚女性が65歳までに貯めるべきお金は1100万円

未婚者は自分で自分を支えていくために、計画的な貯金が必要であることがわかりました。今後、仮に自分一人で賄っていくことを想定して老後のためのお金のシミュレーションをしてきましょう。

未婚女性(社会人)の平均貯金額

まず、女性の平均貯金額はいくらあるのでしょうか。

fincleが実施したアンケート調査によると、貯金の全体平均は214万円、中央値は100万円となりました。全体の平均に一番近い年代は30代の平均266万円、平均貯金額が中央値に近い年代は20代の平均94万円でした。

[注意]この平均は今回アンケートに協力した20代から50代以上のすべてのケースの平均なので、あくまでも「年齢」という条件を取り外した「独身女性100名の平均貯金額」と捉えてください。

老後に必要なお金はいくら?

上述の試算は一例ですが、現在の平均貯金額が把握できました。次は、老後の生活費です。いくら貯金があれば、安心した老後が送れるのか気になりますよね。

65歳までに貯めておくべき金額は、厚生年金に加入しているか否かや、現役時代の年収が大きく関わります。新卒から定年まで正社員として働き続けた場合、65歳以上の単身世帯の年金受給金額は約15万円になります。

正社員女性が、将来受け取ることができる年金受給金額
184.2万円(月額約15万円)

平均標準報酬月額:38万円、第2号被保険者加入期間:22歳から60歳の38年 の場合

一方、総務省「家計調査報告(平成29年)」から、単身世帯に必要な1ヶ月の平均消費支出金額を調べてみたところ、16万1623円になります。

単身世帯の1ヶ月の消費支出額
16万1623円

単身世帯の消費支出額16万1623円に対して、受給できる年金は15万円になるため、1ヶ月につき1万1623円が毎月の不足金額になり、家計は赤字です。

厚生労働省の調査によれば、女性の平均寿命は87歳です。65歳で定年となってから87歳まで生きると仮定すると、この1万1623円×12か月×22年分の金額を貯蓄する必要があります。

最低限必要な生活費の貯金額
約310万円
1ヶ月の消費支出不足金額1万1623円×12ヶ月×22年分

これはあくまでも生活費をまかなうための貯金金額の想定です。これに加えて、介護費・医療費などをまかなうための貯金が必要になります。

生命保険センターが3年に1度実施している「生命保険に関する全国実態調査」(平成27年度)によると、介護で一時的にかかった費用の平均は80万円、月々の費用が平均7.9万円。平均的な介護期間は59.1カ月ですので、1人あたりの合計は、約550万円が必要となるようです。

要介護になった場合にかかる平均金額
約550万円/1人
一時費用 80万円+月額 約7万9000円+介護期間59.1ヶ月
[出典]ビジネスジャーナル:http://biz-journal.jp/2017/11/post_21323.html

さらに医療費ですが、定年退職後は自身で健康保険に加入し保険料を納める必要があります。住む場所や加入する保険組合によって異なりますが、平均で月々9000円ほどかかります。

医療費のために納める健康保険金額
約240万円
月額9000円×12ヶ月×22年分

これまでの金額を合計すると、老後にかかる費用は1人約1100万円です。

【正社員の場合】
老後の必要費用想定は、約1100万円
生活費差分 約310万円+介護費 約550万円+医療費 約240万円

[※注意]計算方法はあくまで一例です。ご参考としてご覧ください。

つまり、生涯未婚であると想定した場合に、この金額が65歳までに必要な貯金金額の目標になります。あくまで新卒から定年まで正社員で働いた場合の事例ですので、派遣社員や専業主婦の場合は、年金受給金額が少ないため貯金金額はより多く必要でしょう。

ちなみに、新卒から定年まで派遣社員で働いた場合、年金受給金額は月額約12万円になります。単身世帯に必要な1ヶ月の平均消費支出金額は16万1623円だったので、月額4万1623円が不足します。

その場合、生活費をまかなうために必要な貯金金額は約1100万円と正社員の約3倍近く負担がかかることになります。これに介護費と医療費を同様の金額を足した場合、派遣社員で働く場合、老後にかかる費用は1890万円になります。

【派遣社員の場合】
老後の必要費用想定は、約1890万円
生活費差分 約1100万円+介護費 約550万円+医療費 約240万円

[※注意]計算方法はあくまで一例です。ご参考としてご覧ください。

そうなると、正社員でも必要資金を年金だけでまかなうことは難しいのに、派遣社員はさらに苦労しそうです。貯蓄もですがキャリアの見直しも視野にいれてもいいかもしれません。

上手に貯金をしていくには

女性の貯金額の平均が214万円でしたが、老後のために必要な貯金額は約1100万円(正社員の場合)でした。つまり、これから約900万円の貯金をしていく必要があります。

では、どういった方法で目標金額を達成するのか考えてみましょう。

収入を増やすか、支出を減らすかになりますが、収入を劇的にアップさせることは現実的ではありません。したがって、支出を減らす工夫をしていきましょう。

収支を把握し、支出の調整をする

収入を把握する

額面年収ではなく、手取り年収を把握しましょう。

支出を把握する

固定費と変動費を書き出し、総費用を算出します。

▼固定費 ▼変動費
 家賃  食費
 生命保険  交際費
 月々のローン返済  光熱費
   通信費
   雑費

収支のバランスを把握し、分析する

キャッシュフローが黒字か赤字か把握しましょう。この計算でプラスであれば「家計の余力」と言い換えることができますが、一方でマイナスであれば家計は預金や資産などを削りながら生活していることになります。

手取り-(固定費+変動費)=プラスであれば安心

収支に対する固定費を把握する

支出において固定費は減らしにくい項目になりますが、できる限り小さい方が家計的には健全です。目安としては50%を下回っていれば問題ありません。固定費を減らすためには、家賃、保険料などの見直しをしてもいいかもしれません。

(固定費÷収入)×100=固定比率(%)50%以下であれば安心

貯蓄用の銀行口座を開設し、クレジットカードは2枚に

銀行口座が1つの場合は、貯蓄用の銀行口座と生活費の決済口座を準備しましょう。また、クレジットカードはポイントも貯まって便利ですが、3枚以上保有している場合は2枚に減らすか、デビットカードに変更しましょう。

給与が入ったら、必要な貯蓄額を貯蓄用口座に移し、残った資金を支出項目ごとに予算を決めて使用しましょう。

今回ご紹介した方法は一例です。収支管理が心配な方はファイナンシャルプランナーに相談しましょう。

最後に

いかがでしたでしょうか。

今まで漠然と考えていたかもしれない老後のための貯金金額。生涯未婚であることを想定してシミュレーションをしてみました。

必要な貯金金額が把握できましたが、同時に雇用形態も大事になってきそうです。同じ厚生年金に加入していても正社員と非正規社員とで雇用形態が異なるだけで年金受給金額が変わり、非正規社員であるほど老後に備える貯金金額が多くなりました。

老後のための貯金とキャリアをワンセットで考えてみてはいかがでしょうか。