仕事で問題が起きたとき、適切に解決できていますか?
「売上が思うように上がらない」「納期に間に合わない」など、仕事をしているとさまざまな問題が起こりますよね。
問題をひとつひとつ適切に解決しなければ、同じ失敗を繰り返したり新たな問題が発生したりとさらなる壁にぶつかってしまいます。
このような状況を改善するために必要なスキルが「問題解決力」。
どんな仕事でも何らかの問題は起きるものですが、その問題にどう対応できるかが大切になってきます。
この記事では、問題解決力のポイントや、問題解決力が高い人に共通する特徴をご紹介していきます。
「問題解決力」って?意味や定義をおさえよう
問題解決力とは、仕事で問題が起きたときに状況を正確に把握して解決策を考える力のことです。
前提として、問題を素早く解決するだけではなく「どこに問題があるのか」を見つける力を身につけている必要があります。
また、問題を発見した時に、自分ひとりで解決できるかどうかを見きわめることも大切ですよね。
もしもひとりで解決することが難しい場合は周囲の協力を得るなど、問題に対して、臨機応変に対応できるかがポイントになります。
問題解決力が身についていれば「頼れる存在」と認められ、責任のあるポジションなどを任される場合もあるでしょう。
昇格や昇進にも役立つスキルの1つです。
身のまわりに起こる問題には主に3つの種類がある
誰しも、仕事をしていると何かしらの問題が発生するもの。
どんな人でも、どんなビジネスの分野でも、1度は困難を感じたことがあると思います。
ビジネスシーンにおいて身のまわりに起こる問題は、主に以下の3種類にわけられます
- 発生型
- 設定型
- 潜在型
問題が発生した時に大切なのは、「問題は何なのか」を正確に認識することです。
まずは「発生型」「設定型」「潜在型」がどのような問題なのかを、以下にまとめてみました。
問題が発生した時、1度冷静になって分類別してみると、より解決しやすいはずです。
1|発生型
環境や条件によって起こる問題を「発生型」と呼びます。
目に見えてわかる問題なので、認識しやすいことが特徴です。
たとえば、以下のような問題が「発生型」に分類されます。
- 競合他社が商品の値引きをはじめたため自社商品の売上が伸びない
- 人員不足で仕事量が増加して業務が追いつかない
- 教育や指導が不十分で若手が育たない
発生型は、状況や環境から自然に起こっている問題です。
状況がリンクしているので、問題に気づける人が多いでしょう。
2|設定型
設定目標の理想と現実のギャップによって起こる問題を「設定型」と呼びます。
普段から意識していないと気づきにくいことが特徴です。
たとえば、以下のような問題が「設定型」に分類されます。
- 資格取得の目標を設定したが、勉強する時間が確保できない
- 売上目標を設定したが、達成するためには無理難題をこなさなければいけない
設定型は、目標を設定することで起こる問題です。
現状とかけ離れた目標を設定してしまうと、そのギャップに苦しめられることになるかもしれません。
常に目標と向き合うことが大切です。
3|潜在型
将来的に発生する可能性のある問題を「潜在型」と呼びます。
現状では問題が起きているわけではないので、見つけることが難しいことが特徴です。
たとえば、以下のような問題が「潜在型」に分類されます。
- 現在は業績が安定しているが、AI技術の進歩により将来売上が落ちる可能性がある
- 今は問題がないが、このまま不規則な生活を続けていると病気になる恐れがある
潜在型は、将来問題が起こる可能性が予測できても、現状は問題になっていないため認識しづらい問題です。
問題が浮きぼりになっていない状態で先のことを考えるのは、なかなか難しいかもしれませんね。
「問題解決力」には問題を見つける力が最重要
冒頭で、問題解決力には「どこに問題があるのか」を見つける力が大切だとお伝えしましたね。
問題の発見が遅れてしまうと、そもそも発見してからでは手に負えない状態になってしまうことも。
ここからは、「問題点を見つける力」についてまとめてみました。
問題を発見できない3つの理由とは
問題を発見できない理由は、以下の3つがあげられます。
1:失敗を恐れている
「失敗をしたらどうしよう」という不安な気持ちから、問題をスルーしてしまうことがあるかもしれませんが、恐れず向き合い、解決することが大切です。
「失敗は良くないもの」と考える人も多いですが、決してそうではなく、失敗は次に活かすことができるチャンス。
恐れずに向き合うことで、隠れている問題点の発見にもつながりますよ。
2:問題の本質を見抜けていない
問題を解決するには、その問題を客観的に見ることももちろん大切ですが、ケースによっては直観を重視する方が良い場合も。
直観とは、こころの目で物事の本質を見抜くことで、これまでの経験が重要になります。
客観的な分析だけにとらわれるのではなく、さまざまな見方で問題と向き合ってみることが大切なのです。
3:組織の複雑化により情報共有がおろそかになっている
組織が複雑化すると、だんだんと会社全体での情報共有が難しくなってきます。
その結果、「自分の部署だけで解決できる」「上層部には報告しなくていい」と間違った判断をすることにつながり、事態が悪化したり、問題の解決が手遅れになっているケースも。
日ごろから周囲とのコミュニケーションの場を設けたり、きちんと報連相することが大切です。
「物事を俯瞰的に見る力」を身につけよう
問題を発見するためには、「物事を俯瞰的(ふかんてき)に見る力」を身につけることが大切です。
俯瞰的とは、物事を客観的に見るようにすること。
問題を解決するためには物事を俯瞰的に見て、その問題を正しく認識する必要があります。
問題を正しく認識するためのポイントは、以下の4つです。
- 思いこみをやめて客観的に見る
- 問題に対する情報収集を入念におこなう
- 冷静に分析して潜在的な問題を見つける
- 「誰が」「どのように」「いつまでに」をおさえて解決策を提案する
複雑な問題には、いくつもの原因がある場合があります。
なぜ問題が起きたのかを見落とさないように、日ごろから客観的に物事を見る癖をつけましょう。
「問題解決力」が高い人の3つの特徴
あなたの周りには、問題解決力が高い人はいますか?
実は、問題解決力の高い人には、以下のような共通する3つの特徴があります。
- 思考力が高い
- 前向きに物事をとらえ、考える癖がついている
- 自己内省力が強い
それぞれの特徴を詳しくご紹介していきます。
1|思考力が高い
思考力が高い人は、「発生した問題」について日常的に考えています。
考える癖がついているので、問題が起きたときには臨機応変に対応することができるのです。
問題解決力がある人は、いきなりそのスキルが身についたわけではありません。
問題が起きるたびに、きちんと向き合い、目を背けずに対応してきた結果です。
ニュースなどで取り上げられている世間の問題に対して「なぜこのような問題が起きたのか?」「自分ならばどうやって解決するだろうか?」など、日ごろから自分ごとにして考える癖をつけると、だんだんと思考力が高まるでしょう。
2|前向きに物事をとらえ、考える癖がついている
問題解決力が高い人は、たとえ失敗したとしても「次に活かそう!」とその失敗を前向きにとらえることができます。
難しい問題に直面したとしても、「解決できる方法は何かないか?」と前向きに考える力があるのです。
失敗しても落ち込むのではなく「次につながる知識を得ることができた」と考え、前に進むことをストップしません。
「成功や達成には失敗がつきもの」とわかっているからこそ、すべての物事を前向きにとらえ、考えることができます。
3|自己内省力が強い
自己内省力とは、自分のこころと向き合って考え方や言動について反省すること。
感情論ではなく、自分の気持ちを分析する行動を意味します。
問題解決力がある人は、何か問題が起きても人のせいにしたり落ち込んだりはしません。
自分のこころと向き合って、「何がダメだったのか」「どうやって解決すればいいのか」をしっかり分析していくのです。
そうすることで根本的な原因が明確になり、適切な解決策を見つけることにつながるのです。
最後に
いかがでしたでしょうか。
ビジネスシーンに必要不可欠なスキルの1つである「問題解決力」についてまとめてきました。
何か困難な問題に直面したとき、自分の持っている知識や、知っている方法でスムーズに問題を解決できるとかっこいいですよね。
ぜひ、今回ご紹介した内容を参考に、問題解決力を高めてみてくださいね!