「セカンドキャリア」について考えたことはありますか?
結婚や出産、育児や介護などのライフイベントによるキャリアへの影響は、働く女性であれば少なからず気になるところ。
特に30代や40代になると、「今の仕事をこのまま続けるのか」「これからどんな人生にしていこうか」などと悩み、考える機会も増えるようです。
理想とする自分の将来のキャリアを歩むためにも、セカンドキャリアについて知り、考えておく必要があります。
今回は、そんな働く女性のセカンドキャリアについてまとめてみました。
女性のこれからの生き方|セカンドキャリアとは
人生100年時代と呼ばれる今、一生同じ会社に勤め続けたり、結婚・出産したら仕事をやめたりといったことは、だんだんと当たり前ではなくなりつつあります。
世の中の女性は、これからの生き方をどのように考えているのでしょうか?
セカンドキャリアは、第2の人生、第2の職業
「セカンドキャリア」とは、そもそも何なのでしょうか。
言葉を聞いただけでは、いまいちピンとこない人もいるかもしれませんね。
セカンドキャリアとは、その名のとおり第2の人生、第2の職業のこと。
1つのキャリアを形成したあとに、次のキャリアを築くことをいいます。
定年したあとの人生や仕事の仕方というイメージもありますが、実はそれだけではありません。
例えば、結婚や出産で一時的に退職した場合や、育休後に仕事復帰する場合のキャリアもセカンドキャリアと呼ばれます。
さらに、最近は社会に出たあとに学び直しで資格を取得し、キャリアアップにつなげている人も増えているようです。
セカンドキャリアは、働く女性すべてに関係のある言葉なのです。
約半数の女性が60歳を過ぎても働きたいと考えている
ビューティセラピスト養成学校の愛雅粧ビューティカレッジが、働いている女性に対して「60歳を過ぎても働きたいと思いますか?」というアンケートを実施したところ、約半数の女性が「60歳以上になっても働きたい」と回答していました。
その理由の半数以上は、「経済的な安定を求めて」という結果となっており、その他に「健康維持のため」「仕事が好きだから」という理由も。
さらに、働き続ける上で「新しいことに挑戦するよりも今までのスキルを活かしていきたい」と考える女性の方が圧倒的に多く、8割ほどを占める回答結果となっていました。
いくつになってもやりがいを感じながら、これまで経験してきたスキルを活かして働き続けたいと考える女性が多いようです。
女性のセカンドキャリアには3つのタイミングがある
実は、女性のセカンドキャリアには3つのタイミングがあると言われています。
自分自身のそれぞれのタイミングをイメージして、セカンドキャリアを考える際の参考にしてみてくださいね。
1|出産後
出産後のセカンドキャリアとして1番多いのは、同じ職場に復帰することです。
産休や育休を取得した後、職場復帰をし時短勤務などで働き続ける女性が多いようです。
また、職場復帰後に、社内異動によるキャリアチェンジやキャリアアップを経験する女性も少なくありません。
その他にも、まったく違う会社に転職する、フリーランスとして働く、起業するなどの選択肢を選ぶ女性もいます。
勤めている会社が、女性のキャリアに対してどれほど理解があるかによって、出産後のセカンドキャリアは大きく変化しそうです。
2|こどもが成人した後
こどもが成人した後のセカンドキャリアは大きく2つにわけられます。
1つめは、出産後に会社を離れ、こどもが成人した後に職場復帰する場合。
2つめは、出産後も時短勤務などで仕事を続け、こどもが成人した後にキャリアチェンジする場合です。
1つめのパターンの場合、出産前に働いていた会社に勤めるのは、よっぽどのつながりがない限り難しい可能性が高いです。
この場合のセカンドキャリアは、正社員ではなく派遣やパートとして働いたり、友人や知人の仕事の手伝いをしたり、フリーランスとして働く女性が多い傾向にあります。
2つめのパターンの場合、こどもが成人し自由度が増したことによって、独身時代の仕事に戻ることができたり、キャリアを活かす部署に異動できたり、経験や技術を活かして新しい会社に転職する女性もいます。
どちらも立派なキャリアではありますが、この2つのパターンを比べると、生涯賃金の差は2億円もあると言われています。
自分はどのようなキャリアを描いていきたいのかをイメージし、セカンドキャリアについてよく考える必要があります。
3|定年後
定年後のセカンドキャリアは、一般的には今までの会社で再雇用として働くという人がほとんどです。
しかし、収入が減ってしまう可能性が高く、定年をきっかけに違う仕事についてみよう、起業してみようと考える人も少なくありません。
定年後も「経済的な安定のために仕事を続ける」という人が多いのは事実ですが、その他には「起業して人の役に立つことがしたい」「好きなことを仕事にしたい」と考える女性も多いようです。
定年後のセカンドキャリアを安定させるためには、現役時代に高い成果を残したり、さまざまな分野で通用する幅広いスキルを身につけておく必要がありそうです。
これからのセカンドキャリアに必要な3つの視点
これからのセカンドキャリアについて考えた時、まずは自分自身がどのタイミングでセカンドキャリアを歩みたいかについて考えてみることをおすすめします。
社会人になりたての20代のころは、仕事を覚えるのに精一杯だったり、漠然としたライフキャリアのイメージを持っているだけだったりするかもしれませんが、女性の場合は特にライフイベントによってキャリアが大きく変わる可能性もあります。
そのため、ぼんやりとしたイメージとしてでも、将来の自分のためにセカンドキャリアについて考えておくことが大切です。
最後に、これからのセカンドキャリアに必要な3つの視点をまとめました。
1|自分を主語にキャリアを考える
まず、セカンドキャリアを考える時は「自分らしく生きるにはどうしたらいいのか」ということを大切に考えてみましょう。
会社の考えも大切ですが、仕事や会社のことばかり考えてしまうと自分がどうしたいのかわからなくなり、客観的に考える力が失われてしまいます。
また、今働いている会社を基準にしてしまうと、自分は職場では優れたキャリアを持っていると思っていても世間一般で見ると遅れをとっている可能性もあります。
広い視野を持って、自分を主語にキャリアを考えるようにしましょう。
2|キャリアビジョンに明確さがあるか
キャリアビジョンを持っていたとしても、なんとなく思っているだけではもったいないですよね。
持っているキャリアビジョンは明確にし、そのために何が必要なのか考え、行動に移していかなくてはなりません。
キャリアアップのために資格を取得したり、キャリアモデルを見つけたり、時には自分のキャリアビジョンを上司に伝える必要もあります。
いきなり明確なキャリアビジョンを考えるのが難しいという場合は、さまざまな人に話を聞いてみるなど、キャリアのアドバイスを参考に考えてみるのもおすすめです。
3|自分の価値と未来を可視化する
セカンドキャリアは、「仕事」だけにこだわる必要はありません。
生活の一部としておこなっていたことや趣味がきっかけではじめた仕事が成功することもあります。
仕事だけにとらわれず、自分の存在価値を見出し、考えていくことが大切です。
現在の自分のキャリアを棚卸しし、自分のキャリアの価値について考えてみることがおすすめです。
自分では当たり前と思っているスキルや趣味が、他人から見ればもしかするとすごい能力やスキルであるかもしれません。
広い視野を持ち自分の価値と未来を可視化することで、仕事という枠にとらわれずセカンドキャリアを考えられるはずです。
最後に
いかがでしたでしょうか。
これからの働く女性に必要なセカンドキャリアについてご紹介してきました。
セカンドキャリアを考えるというと身構えてしまう女性もいるかもしれませんが、今後のキャリアについて考える時間を持つことは非常に素晴らしいことです。
少しずつでもセカンドキャリアについて考え、今の自分と向き合ってみましょう。
また、一度決めたらずっとそのセカンドキャリアを変更できないというわけではありません。
もちろん、時には見直し修正していく必要もあるでしょう。
そんな時は信頼できる人に相談したり、同じような経験をしたことがある人の話を聞いてみたりするといいですよ。
この記事が、自分自身のキャリアと向き合うきっかけとなれば幸いです。