
INTERVIEW
女性がそれぞれの志向・ライフスタイルに合わせて働き方を選択できる世の中。
Style企画では、事業内容や雇用条件ではなく、ひとりひとりの働き方や志向性をもとに、女性が転職活動やキャリアを考えるきっかけづくりができればと思っています。
そんなStyle企画の第16弾は、戦略PRをはじめ、PR視点を生かしたプロモーション、スポーツマーケティング等、独自のマーケティング・コミュニケーションを提供する、株式会社サニーサイドアップの谷村江美さんにインタビュー。
経営コンサルティング会社からPR会社へ転職し、現在は仕事と家庭のバランスを意識して働く谷村さんの「はたらくスタイル」をお届けします。
谷村江美さん|株式会社サニーサイドアップ 社長室副室長
経営コンサルティング会社を経て、2009年にPR会社サニーサイドアップに入社。同社の新規事業開発部署にて新規ブランド推進事業立ち上げなどに携わった後、2016年から社長室に。 社長室では、社長副室長という管理職の立場から、主に新規ビジネスの開拓や自社の企業広報・ブランディングを担当。「たのしいさわぎをおこしたい」をスローガンに掲げる同社の根幹を“社長の右腕”として影で支えている。プライベートでは、7歳と3歳になる娘の育児に日々奮闘中。
株式会社サニーサイドアップ
1985年にPR会社として創業以来、「たのしいさわぎをおこしたい」をスローガンとし、戦略PRをはじめ、PR視点を生かしたプロモーション、スポーツマーケティング等、独自のマーケティング・コミュニケーションノウハウによって世の中に様々なムーブメントを送り出し続けている。近年ではPR会社としての実績に加え、オールデイダイニング「bills」の運営といった自社主体の事業のほか、大晦日の渋谷で約12万人が参加したカウントダウンイベントといった大規模なイベントのPRでも実績を重ねている。2018年12月に東証一部銘柄【2180】に指定。http://www.ssu.co.jp
谷村さん社長(次原社長)のエネルギーに導かれて転職を決めました(笑)
前職は経営コンサルティング会社で馬車馬のように働いていましたが、「転職したい!」と思っていたわけではありませんでした。
ただ、「もっと自由な時間がほしいな」「このままずっと走り続けられるかな」とは思っていて。
たまたま当時のお客様がサニーサイドアップの社長である次原と仲がよく、私の話がでたときに次原が「会いたい」と言ってくださったことがきっかけでサニーサイドアップに出会いました。
実際に次原に会いにいき、話をきいてみると、次原のエネルギーに圧倒されてしまったのですが、逆に「すごいご縁かもしれない」という感覚があり、すぐにサニーサイドアップで働きたいと思うようになったんです。
10年前も今も変わらず、次原本人が、社内でも1番元気でエネルギーの塊のような人です。そのエネルギーに導かれて転職を決めました。
PR会社ですが、上場によってステージが変わり、新規事業をつくるタイミングだったこともあって、「私のこれまでの経験が活きるかもしれない」と思えたことも転職の際の後押しになりました。
谷村さん入社当初は、新規サービス開発や新規事業化の検証を担当していました。
次原の近くにいると、さまざまな新しいビジネスの話が舞い込んできます。その各案件がサニーサイドアップを通して、新たなサービスにつながるのか、新規事業化できるのかということを検証していく仕事を任せてもらっていました。
そのなかでも印象的だった仕事は、専門性をもった方をマネジメント・プロデュースする事業です。私もその事業にかかわることがあり、専門性を持つスペシャリストの方々と一緒に、プロダクト開発のサポートをしました。
たとえば、アクセサリーのティアラをオーダーメイドでデザインする紙谷太朗というデザイナーを担当し、彼と一緒に新しいティアラブランドをつくったのです。
ティアラがもっと気軽に手にとれるものであれば、結婚を控える女性の選択肢のひとつにはいるのではないかと思い、「女性がありのままに、今のアクセサリーの延長線上で、日常的に選べるようなちょっとかわいいティアラ」という仮説を立て、ブランドを誕生させました。
ビジネスモデルの設計はもちろん、工房を探したり、導入先を求めて一社一社営業を行ったり、準備をするだけでも半年以上かかるような仕事を経験しました。
PRがメインの会社なので、イベントなどをイメージされる方が多いと思いますが、実はこうした自社開発事業もおこなっているのです。
谷村さん実は、かなりフレキシブルに働くことができています。転職して1年半後に結婚したのですが、その半年後に長女を妊娠しました。
当時、周りの方々には、産休・育休をとって復帰するものと思われていたかもしれませんが、私の場合は育休をとることなくすぐに仕事復帰をしたんです。
保育園に入れることはできなくて、こどもを連れて打ち合わせをするなど、最初はテレワークで働いていました。
なぜそこまでして復帰したのかをよく質問されるのですが、両親に何不自由なく育ててもらい、教育を受けさせてもらって、その恩を私自身が世の中にどうやって還元していくのかを考えたとき、シンプルに「働くこと」だと思ったんです。
もちろん、私にとって大切なのは仕事だけではありません。こどもはとても可愛いですし、それまで出会えなかった大切なものが増えました。
なにより、会社が私を家族のように受け入れてくれる環境があって、「仕事で貢献したい」と思う私に、多様な働き方を選択させてくれたことに感謝しています。
谷村さん「将来こうしていたい」「将来こんなスキルを身につけたい」と中長期でキャリアビジョンを考えながら働いているというより、目の前の仕事を必死にやって、今に辿りついたと思っています。
そのため「絶対ここまでいきたい」という道筋を立てて計画的に進むというよりも、私の場合は「仕事が好きで、経営者のことを尊敬していて、一歩一歩ではあるけれど成長できることが楽しい」といった気持ちで仕事に向き合っています。
「成長したい」という気持ちがポイントになっているからかもしれません。
仕事の幅が広がったり、刺激的な人と出会う機会に恵まれたり、新しいことにチャレンジをしたりすることでつかめる成長が好きなのだと思います。
経験を重ねるとともに、組織から求められる能力やスキルにも変化があります。
マネージャーという立場になったことも大きな転機なのですが、チームを機能させるためには、自分ひとりが必死に頑張るだけでは足りません。
全体を俯瞰してディレクションをしたり、うまく動いていないところを見つけて調整したりするなど、いちスタッフでいるときとは別の視点でプロジェクトへ関わることになります。
チームをまとめてプロジェクトを推進する立場として、「みんなが気持ちよく、それぞれの力を発揮できるようになるには、どうすればいいだろう?」と考えることも多くなりました。
社内のさまざまな部署と連携して仕事をすることも多くなり、目の前の仕事だけにがむしゃらになるのではなく、全体をみた仕事の仕方が求められていると感じています。
谷村さん関わる案件は多種多様で、同じような仕事が無いんです。関わるお客様も、社内のメンバーも、毎回新しいチームを結成して仕事を進めるので、それが新鮮でやりがいでもあります。
たとえば、来年は東京オリンピックが開催されますよね。
サニーサイドアップはもともとスポーツPRが起点となっている会社なので、日本が最も注目されるこのタイミングで、私たちなりのプロジェクトを生み出せるように、フランスのイベント会社と提携するなど、さまざまな仕込みをしています。
こうした細かな調整をするのも私の仕事なのですが、会社としての新しい挑戦や取り組みに関われていることが刺激的です。
私が大切にしているもうひとつの仕事がサニーサイドアップ自体のブランディング活動で、企業広報です。
来月、G20が大阪にて開催予定で、20か国の首脳陣が集結します。このG20に向けて提言するグループにWomen20という民間組織の議員に次原が選ばれました。3月に開催されたこの国際会議のコミュニケーションや企画のサポートを、サニーサイドアップがお手伝いさせていただきました。
女性の活躍推進や性差別の撤退をミッションに有識者の方が集まっている委員会であるため、通常の業務では出会えないような方にお目にかかることができます。
こうしたワクワクする新しい刺激も、今の仕事ならではだと思っています。
谷村さんサニーサイドアップはPR会社ではありますが、働き方改革や社会的な問題に対して率先して「自らやってみよう」というスタンスを持っています。
ダイバーシティや女性活躍推進はもちろん、SDGsにおいても「サニーサイドアップならではの楽しいサービスを起こす」というスローガンを掲げて、世の中に問題提起をしていきたいと思っています。
こうした社会に前向きな会社で、私も力になれたら、と強く思います。
また、弊社には一生懸命楽しく働くため32の制度があります。これも魅力のひとつだと思います。
例えば「Dear WOMAN」制度。日本企業としていち早く「卵子凍結から保存までの費用助成」をスタートしました。
これは、働き方だけではなく、生き方の選択肢を増やすことで、より安心して自分らしい生き方ができるように、メンバーをバックアップすることが目的なんです。
「これまでは、女性のキャリアと言えば『OR』の時代。仕事か家庭のどちらかしか選べない風潮があった。でも、今は『AND』の時代。私のように両立しているワーキングマザーのように、ひとつを手に入れるために他を犠牲にすることはなく、両方手に入れていいし、自由なんだよ」
これは、次原の言葉です。
女性は人生において、結婚や出産など、ライフイベントを選択していきますが、いざ「仕事を続けたい」と思ったときに、思いっきり挑戦できるようなバックアップ制度があれば、安心してキャリアを描けるのではないか、そう考えてつくられたのが、これらの制度なんです。
こうした次原の想いやメッセージも、サニーサイドアップの魅力だと思っています。
谷村さん企業としても常に成長し続ける使命を担う上で、私自身の介在価値を探していきたいと思っています。
経営者の側にいるからこそ得られる経験など、醍醐味がある一方で、ときには大変なこともやってきます。それでもへこたれずにやっていきたいです。
仕事と育児の両立であっても、「今は完全にプライベートな時間です」とシャットダウンするのではなく、あえて仕事と子育ての線引きを明確にせず、こどもたちにもある程度理解してもらった上で、うまくバランスを取っていきたいと思っています。
これは、家庭だけではなく、仕事も私の人生の一部だからこそ。
最近は、「公私混同」ではなく、「公私融合」と表現しています。
谷村さん時間がなくて「もうどうしよう!」と思うことが度々ありますが、こどもたちはおかれた環境で一生懸命成長しようとしていますし、そこが私も励みになっています。
だから、そんなに罪悪感を抱く必要もないのかな、と考えるようになりました。
また、「時間があればここまで出来たのに」と思うこともありますが、そこに固執してしまうと、「家族をもつ」「こどもをもつ」とせっかく自分自身で決めたことを否定することになってしまいます。
「両立をしている」から、と言い訳はしたくありませんが、自分が選択したことを否定することはしてはいけないと思いますし、したくないので、バランスを大切にしています。
何か悩むことがあったら、「自分がこれを選んでいる」ということをいつも思い返すようにして、これからも仕事を楽しんでいきたいです。
いかがでしたでしょうか。
株式会社サニーサイドアップで働く谷村江美さんの「はたらくスタイル」をご紹介させていただきました。
取材をして感じたことは、仕事と家庭を両立することは大変なことばかりではないものの、思い通りにならずに悩むことがあったときは、「自分がこれを選んでいる」と立ち戻りながら仕事にも家庭にも向き合っていらっしゃる姿が印象的でした。
結婚することも、子育てすることも、そして働くことも自分で決めることですが、せっかく決断したことをマイナスに考えるのではなく、プラスにとらえていくことを意識的にされる点が参考になるのではないでしょうか。
サニーサイドアップは、ダイバーシティが叫ばれる以前から多様性を重んじ、当たり前の価値観として浸透していることがうかがえました。
谷村さんをはじめとする女性社員の方が活躍されていらっしゃるのも、性別、年齢、国籍に関係なくチャレンジできるボーダーレスな社風であることが一番の理由だからだと思います。
谷村さんの「はたらくスタイル」を通して、みなさんの働き方やキャリアを考えるきっかけになればうれしいです。
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